JR北海道は9日、政府が「2050年カーボンニュートラル」、北海道が「ゼロカーボン北海道」を宣言したことを踏まえ、新たに長期環境目標「JR北海道グループ カーボンニュートラル2050」を策定したと発表した。目標達成のため、水素を活用した燃料電池車両の導入など、さまざまな取組みを行うことも発表している。
取組みの具体例のひとつに挙げられた鉄道・バスの車両更新では、気動車から水素を活用した燃料電池車両へ置き換え、路線バスの車両も燃料電池バスへ置き換えるほか、軽油燃料をCO2フリーのバイオマス燃料へ転換することも計画している。
その他、苗穂工場に太陽光発電設備を設置し、断熱を考慮した建物に建て替え、車両移動機をディーゼルからハイブリッドへ変換することも取組みのひとつに挙げられている。札幌駅再開発事業でも、エネルギー効率の高いDHC・CGSの採用に加え、カーボンニュートラルにつながる新たなエネルキーの活用を検討するとのこと。
2030年度までの具体的な取組みとして、老朽化した721系から高効率機器を採用した電車へ更新し、社用車等に電気自動車を導入するほか、照明のLED化の推進等も行い、CO2排出量の削減に取り組む。再生可能エネルギーを積極的に活用するため、遊休地や屋上などに太陽光発電を導入し、太陽光・風力・水力等の再生可能エネルギー由来のCO2フリー電気の利用も進めるという。