気障とは「服装や言動などが気取っていて不快な感じをもたせること」という意味の言葉です。読み方は「きざ」で、「きしょう」ではないので間違えないようにしましょう。

本記事では、気障の意味や類語、英語表現などについて、くわしく解説。また、「気障な人」の特徴や、「気障」と「紳士」の違いなどについても紹介します。

  • 気障の意味

    「気障」の意味や読み方、類語などを紹介していきます

気障(きざ)の意味

「気障(きざ)」とは「服装や言動などが気取っていて不快な感じをもたせること、または、そのさま」を意味する言葉です。

なお、「気障」には「気にかかること、心配なこと」という意味もありますが、近年ではこの意味で使うケースは少なくなっています。

気障の語源

気障の語源については、「気障り(きざわり)」つまり「気に障る(きにさわる)」という言葉が「服装や言動が相手に不快感を与える」という意味に転じたとされています。

気障な人(きざなひと)とはどんな人?

「気障な人(きざなひと)」というと、どのようなイメージを思い浮かべるでしょうか。また、「気障」と「紳士」にはどのような違いがあるのでしょうか。

マイナビウーマンが22歳~34歳の働く女性に実施したWebアンケート(2015年11月)では、下記のような回答が得られています。

「気障はかっこつけ、紳士は相手への気づかいができる」
「気障は自分にうぬぼれている、自分本位、俺マニア」
「紳士は相手中心で行動してくれる」

気障な男性は、自分のやっていることに酔っているというイメージが多いようです。本当に上品でオシャレな人は気取っているようにみえないので、不自然で似合わない言動をしていると「気障な人」にみえてしまうかもしれません。

  • 気障の意味

    「気障な男性」には「かっこつけ」や「自分にうぬぼれている」などのイメージがあるようです

気障(きざ)の使い方

「気障」には「嫌な感じをもたせる」という意味が含まれているため、いい意味では使いません。また、「気障」は江戸時代の遊郭で男性客に対する言葉として使われていたため、現在でも男性に対して使い、「彼女は気障だ」のように女性に対して使うのは一般的ではありません。

気障の例文

「気障」を使った例文を紹介します。

「彼は気障なセリフばかりいっているから女性にモテないんだよ」
「彼は気障だから、親しくなりたいとは思わない」

どちらの例文も、「気障であることが原因で嫌われている」という様子を表しています。周囲から「嫌な感じ」と思われないようにするためにも、日頃の言動には注意したいものです。

  • 気障の使い方

    「気障」は褒め言葉にはなりません。また、基本的に男性に対して使います

気障(きざ)の類語

「気障」の類語を紹介します。

ナルシスト

「ナルシスト」とは「自分をこよなく愛し陶酔している人」を指す言葉です。自己評価が高いという意味合いが含まれるので、「気障」と同じく褒め言葉としては使いません。

「彼はナルシストだから人に嫌われるんだ」

虫が好かない

「虫が好かない」は「なんとなく気にくわない」という意味の言葉です。「服装や態度が気取っている」という意味合いは含みませんが、「嫌な感じがする」というニュアンスは「気障」に似ています。

「彼は成績優秀だが、どうも虫が好かない」

鼻につく

「鼻につく」は「人の振る舞いなどがうっとうしくて嫌な感じする、気に入らない」という意味の言葉です。「振る舞いが嫌な感じ」という意味合いが「服装や言動などが気取っていて不快な感じをもたせる」という意味の「気障」に似ています。

「彼は自慢話ばかりするから鼻につく」

気障(きざ)の対義語

気障の対義語は「粋(いき)」です。「粋」には主に2つの意味があります。

1.気質や態度などが洗練されていて色気があること
振る舞いや身なりなどが洒落ていて色気があることを表します。「周囲に不快な思いをさせる」という意味の「気障」とは真逆の意味になるので対義語として使えます。

「彼は品があって色気もある。ああいう人を粋な人というのだろう」

2.人情や男女関係を理解していること
「粋な計らい」などの使い方をするときには、こちらの意味になります。周りから「気障」と思われている人とは真逆のイメージです。

  • 気障の対義語

    気障の類語と対義語も覚えておきましょう

気障(きざ)の英語表現

気障の英語表現は「snobbish(嫌なやつ、気取り屋でお高いやつ)」です。例文とあわせておさえておきましょう。

  • He is really snobbish. (彼は本当に気障だ)

気障の使い方を覚えて表現の幅を広げよう!

気障とは「服装や言動などが気取っていて不快な感じをもたせること」という意味の言葉です。読み方は「きしょう」ではなく「きざ」なので間違えないようにしてください。

「気障」には「嫌な感じをもたせる」という意味合いが含まれるので、基本的に褒め言葉としては使いません。相手に不快な思いをさせることがないよう、正しい使い方を知っておきましょう。