――健太は原作にはないドラマオリジナルの役ですが、演じる上で意識していることを教えてください。

健太が抱えている問題や才能と向き合うことが大事だと思いました。虫が好きで、好きなことに対する知識量が豊富で、集中力が高く、そして、抱えている問題の部分と、彼自身はすごく優しい男の子だという、これらのベースを意識して演じています。

――坊主頭にして13キロ増量するという、外見からの役作りにも挑戦されましたが、このビジュアルはどのように決めたのでしょうか。

(福澤克雄)監督から指示を頂きました。「短髪にして太ってほしい」と言われて驚きましたが、台本を読んで自分の中でイメージしていたものとのズレはなく、「そうだろうな」と納得できました。

――坊主への抵抗はなかったですか?

「作品のためなら全然」と思っていましたが、切る30分前くらいに「うわ~ちょっと悲しい」って(笑)。ずっと長めの髪で、こんなに短くしたことはなかったので、なくなるのかと思ったら少し悲しくなりました。でも、切ったあとは、今まで見たことない自分が目の前にいて、これから始まるんだなというワクワクした気持ちになりました。

――10キロ以上増量されたそうですが、何キロから何キロに?

57キロから70キロに。もともとは60キロくらいですが、(現在放送中のMBSドラマ)『ラブファントム』のために55キロくらいに落とし、少し戻って57キロになっていて、そこから増やしました。

――どれくらいの期間で13キロ増やしたのでしょうか。

前の作品(『ラブファントム』)が終わるまで太れなくて、それが終わってから『ドラゴン桜』に入るまで、2~3週間で13キロ増やしました。

――ものすごい短期間ですね。増量方法も教えてください。

とにかくお腹がすく前に食べる! 食べる量も回数も増やし、ジャンクフードやお菓子など、所構わず食べていました(笑)

――1日何食に?

最低3食で、多い時は5食です。

――一番自分の体を作ってくれた食べ物は何でしょうか。

ハンバーガーと牛丼です! 高カロリーですし、手っ取り早くて。

――体重は順調に増えていきましたか?

体重自体はけっこうすぐ増えましたが、なかなか顔につかなくて、そこは難しいなと思いました。

――急激に体重が増えて体調は大丈夫でしたか?

最初はめちゃめちゃ体調悪かったです。急に食べ始めたことによって体がびっくりしてしまって。あと、ハンサムライブ(アミューズの若手俳優によるファン感謝祭)の練習をやりながらだったので、膝や腰への負担が増えたなと感じました。

――『ドラゴン桜』の撮影が終わったら体重は戻す予定ですか?

次の作品で「太ったのを維持してほしい」と言われない限り、すぐ痩せます!

――ここまでガラリと外見を変える役作りは初めてとのことですが、やってみていかがですか?

難しかったですね。食べるのがすごく好きなのですが、太るために食べるという義務感から、食べることが作業になってしまって。気持ち的につらいなと思うこともありましたが、作品のためだったので頑張れました。

――外見から入ると演技においてもプラスになっていると感じますか?

内面の部分で健太というものを準備しつつ、短髪や増量という見た目の変化によって、より健太になりやすくなったという良い影響は感じています。