映画『町田くんの世界』(2019)で1,000人超えのオーディションで主演の座を射止めた俳優・細田佳央太(19)が、TBS系日曜劇場『ドラゴン桜』(毎週日曜21:00~)でも1,000人超えのオーディションを勝ち抜き、東大進学を目指す特別クラス・東大専科の生徒役をつかんだ。演じているのは、とある問題を抱えた虫好きの原健太。役作りで坊主頭にし、13キロもの増量を成し遂げた細田を直撃し、目標にしていたという日曜劇場への思いから、ハードな役作り、そして目指している俳優像まで話を聞いた。

  • 『ドラゴン桜』原健太役の細田佳央太

2005年に放送された『ドラゴン桜』の15年後を描く続編となる本作は、元暴走族の弁護士・桜木建二(阿部寛)が、偏差値32で経営破綻寸前の龍海学園の再建を目指し、元教え子の弁護士・水野直美(長澤まさみ)とともに、生徒たちを東大に合格させるために奮闘する物語。

細田が演じる健太は、とある問題を抱え周囲から孤立しているものの、昆虫が大好きな心優しき生徒で、この先、桜木率いる東大専科に加わる。第3話で「今日は傘があったほうがいい。大雨が来る。10時頃に降る」と予想して見事的中、桜木を驚かせた生徒が健太だ。23日放送の第5話では、再び桜木が健太に接触する。

――「日曜劇場に出演することが1つの目標だった」とコメントされていましたが、目標になったきっかけや日曜劇場に抱いていたイメージを教えてください。

自分が好きだなと思って見ていたドラマが日曜劇場の作品だったと判明することが多く、日曜劇場のドラマが好きなのだと気づき、できる限りリアルタイムで見るように。そして、自分もいつか絶対に出たいと思うようになりました。

――特に印象に残っている作品は?

最初に影響を受けたのが『下町ロケット』で、そこから日曜劇場を意識して見るようになり、『陸王』や『ノーサイド・ゲーム』なども印象に残っています。

  • 撮影:蔦野裕

――前作の『ドラゴン桜』のときはまだ3歳。リアルタイムでは見ていないと思いますが、振り返ってご覧になりましたか?

小・中学生のときに再放送で初めて見て、今回オーディションを受けることになって改めて見直しました。

――思い入れの強い日曜劇場の『ドラゴン桜』に出演が決まったときはどんな心境でしたか?

やはりうれしかったですね。あと、ほっとした気持ちもありました。いつもオーディションを受けたあとは「もっとこういう表現をすればよかった」と悔いが残るのですが、今回はそういった具体的なものが出てこなくて、モヤモヤだけが残っていたので、出演が決まったときは安心しました。

――具体的な反省点が見つからずモヤモヤしていたということでしょうか。

自分の引き出しが足りていないという思いもありつつ、自分が今持っているものは出し切れたということだったのかなと思います。

――どのような点を評価されたか聞きましたか?

それは聞けてないです。ただ、オーディションでいただいていた台本は、健太の役ではなく、鈴鹿央士くんが演じている役(藤井遼)だったんです。3、4回やった後、同じセリフをちょっと違う感じで言ってみてと具体的な指示をいただいて。何でだろうと疑問が残っていたのですが、ふたを開けてみたら健太役になり、こういうこともあるんだなと思いました。