――虫好きという部分はどのように作り上げているのでしょうか。

自分が虫好きになるのが一番手っ取り早いなと。台本に出てきた虫を自分で調べて勉強すれば、長いセリフでも自分が身につけた知識を話せばいいだけですし、本物になるので、そういう風に詰めていきたいと思っています。ただ、虫を触れないんです……。

――ご自身は虫が嫌いなんですね?

図鑑や標本で見るのはすごく好きで、動いている虫を見るのも全然平気ですが、生きた虫を触るのは苦手なんです。

――どのように克服を!?

素の状態だと触れませんが、現場で健太になっているときなら意外と平気なのではないかなと思っています。

――現場の雰囲気はいかがですか?

キャストさんもスタッフさんも、良い作品にしたいというチームの熱量がめちゃくちゃ高いです。そういう作品に参加できて、すごく恵まれているなと感じています。

――同世代の役者さんが多いというのも、刺激を受けそうですね。

こんなにたくさんの同世代の方とご一緒できる機会はなかなかないので、素敵な環境で本当にありがたいです。貴重な経験をさせてもらっているなと思うからこそ、吸収しそびれることがないようにしたいという思いで現場に臨んでいます。

――『ドラゴン桜』を完走したとき、どのように成長していたらいいなと思いますか?

自分はまだ臨機応変さが足りていません。特にドラマはカットの切り替わりが早く、『さくらの親子丼』(2020/東海テレビ・フジテレビ)に出演したときに課題だなと感じたので、『ドラゴン桜』で成長できたらいいなと思っています。

――目指している俳優像も教えてください。

視聴者のみなさんが自分の役を通して何かを感じたとか、考えされられたと思ってもらいたいという気持ちがあります。単純に作品を楽しんでもらうだけでもうれしいですが、さらに一歩踏み込んで考えてもらえるような、影響力をもった役者さんになれたら。今回の健太に関しても、何かしら感じたり考えてもらえたらうれしいです。

■細田佳央太(ほそだ・かなた)
2001年12月12日生まれ、東京都出身。2014年、映画『もういちど 家族落語』で俳優デビュー。2019年に1,000人超えの応募者の中から抜てきされ、映画『町田くんの世界』にて映画初主演。2020年、東海テレビ『さくらの親子丼』で連続ドラマ初レギュラー出演。2021年は、TBS日曜劇場『ドラゴン桜』、MBS『ラブファントム』や、映画『花束みたいな恋をした』などに出演。『子供はわかってあげない』(8月20日公開)も控えている。

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