ギャラクシー賞の3月度月間賞が発表され、長瀬智也主演『俺の家の話』(TBS、1月22日~3月26日放送)、池脇千鶴主演『その女、ジルバ』(東海テレビ、1月9日~3月13日放送)、山田裕貴主演『ここは今から倫理です。』(NHK、1月16日~3月13日放送)と、連続ドラマが3本受賞した。

  • 池脇千鶴(左)と山田裕貴

『俺の家の話』には「介護という現代的問題を正面から取り上げながら、完成度の高い王道のホームドラマに仕上げた脚本家・宮藤官九郎の手腕を高く評価。物語を支える俳優の演技もみな素晴らしく、惹きつけられた。特に能とプロレス、静と動という合わせ鏡のような関係にある父子を演じた西田敏行と長瀬智也には拍手を送る」と評価。

『その女、ジルバ』は「女性の分岐点である 40 歳のリアルと「きっといいことが起こる店」のファンタジーが響き合って起こる人肌の奇跡。歴戦の高齢ホステスたちの人生に触れた主人公の再生物語を池脇千鶴がノーメイクの体当たりで演じ、『女は40から』のありふれたスローガンが実感となってキラキラと手に残る。脚本、演出、俳優の志が詰まった快作」。

『ここは今から倫理です。』は「高校の自由科目『倫理』の教室。世慣れせず、倫理的基軸で考え、生きる担当教員高柳のキャラクターも相まって、生徒個々が意識化・言語化できなかった問題を自分で考え、向き合う。いわゆる学校ものの範疇を超え、『倫理』ってこういう科目だったのかと初めて実感した」と講評された。

ギャラクシー賞は、放送批評懇談会が1963年に創設した、優秀番組・個人・団体を顕彰するもの。3月度はほかにも『NHKスペシャル「イナサ~風寄せる大地16年の記録~」』(3月8日放送)が受賞した。