2028年度前期のNHK連続テレビ小説の制作・主演発表会見が4日、東京・渋谷の同局で行われ、作品タイトルは『ほんのモキチ』で、脚本を宮藤官九郎が担当、主演を河合優実が務めることが発表された。

  • 宮藤官九郎

    宮藤官九郎

『あまちゃん』は「朝ドラの型を知らずに自由に書いた」

『ほんのモキチ』は、118作目の朝ドラ。日本を代表する歌人・斎藤茂吉と、その妻の“猛女”斎藤輝子をモデルに、“朝ドラ”史上「最も不仲な夫婦」を描く。宮藤が朝ドラの脚本を担当するのは、約15年ぶりとなる。

会見には、脚本の宮藤、河合、制作統括の板垣麻衣子氏が出席。『あまちゃん』以来の朝ドラ脚本となる宮藤は、「もう15年前になるのか、とびっくりしたんですけど……そのときは朝ドラの型を知らずに自由に書いたんですけど、その後いろいろ考えて、(次は)できれば実在の人物がいいな、と。そして今は女性が活躍する時代なので、自由に言いたいことを言う女性キャラクターがいいなと。そして、あくまでコメディがやりたい、夫婦の話がやりたい、という思い」と考えを説明。続けて、「知らなかったけど、斎藤輝子さんという人がいて、茂吉さんという偉大な人にまったく尽くしてない、という。『これ、朝から見たら楽しいだろうな』と(笑)」と語った。

  • 左から宮藤官九郎、河合優実

    左から宮藤官九郎、河合優実

タイトル『ほんのモキチ』は「40案ほど考えた中から20候補を提案」

15年ぶりの朝ドラ脚本について、宮藤は、「『あまちゃん』のときは(放送が)月曜から土曜までだった、それがいつのまにか金曜までになって、そのぶん、ちょっと減るなと。これは結構大きいことだと思っていて……」と前回との違いに言及。宮藤は、『あまちゃん』のときは想定より膨らんでしまったと振り返り、「(今作では)どこをピックアップしようかなと考えている。(大河ドラマで)『いだてん~東京オリムピック噺~』をやって、実在する人の残ってる資料から物語を考えるのがすごく楽しかったんです、今回それができる。そして、めちゃくちゃ細かく日記が残っているんです、『妻と喧嘩した』ということばかりですけど(笑)。それに沿っていくだけでも結構大変だなと。ボリュームがすでにあるので」と現時点での印象を明かした。

また、主人公の杜(もり)テル子を演じる河合については、「最初にこの夫婦の話を、と思ったとき、やっぱり夫婦喧嘩の話を書くことになるな、と。(それには)喜劇になってないと難しいなと思って、真っ先に『河合さん』と思いました。やっぱりセリフとかお芝居のキレ、思い切りとかが一番大きかったですね」と振り返った。

タイトル『ほんのモキチ』については、40案ほど考えた中から20候補を提案し、そこから残ったタイトルだといい、宮藤は「『気持ち』と引っ掛けました」と笑いながら説明。さらに、「ほんの気持ちです、というのと、あと、(茂吉は)病院のこともがんばってやってるし、歌の世界では一流の天才と言われている人なのに、奥さんからしたら『ほんの茂吉』なんだな、という2つの意味をかけました」と明かした。