意外と忘れてしまいがちな敬語表現。特にビジネスシーンでは、正しい言葉を使いたいものです。本記事では、「いる」の尊敬語について、言い方や活用シーン、例文を解説していきます。

「いる」の尊敬語とは?

「いる」の尊敬語は「いらっしゃる」「おいでになる」などです。それぞれに丁寧語の「ます」を付けて、「いらっしゃいます」「おいでになっています(おいでです)」などと使うのが一般的です。

  • 「いる」の尊敬語は「いらっしゃる」「おいでになる」

    「いる」の尊敬語は「いらっしゃる」「おいでになる」など

動詞 尊敬語 謙譲語 丁寧語
いる いらっしゃる おる います

※クリックで細かな意味や用例を確認できます

もっと詳しく : 敬語表現(尊敬語・謙譲語・丁寧語)活用表

「いらっしゃる」の使い方

目上の人がその場にいることを、敬って表現する尊敬語は「いらっしゃる」です。目上の人の「行く」「来る」をあらわす場面でも使う言葉です。取引先の会社へ電話をした時、相手を呼んでもらうために、「◯◯様はいらっしゃいますか? 」と普段から使っている言葉ですね。

気をつけたいのは、このシーンで「おられますか? 」と言うのは間違いなことです。「おる」は「いる」の謙譲語ですが、自分がいることをあらたまって言う言葉なので、「私は5時まで社におります」と使うのが正解です。

「おいでになる」の使い方

尊敬語は相手の行為に対して使うので、「明日は〇〇においでになりますか」と使います。ただし、「おいでになる」には「いる」のほかにも、「来る」「行く」といった意味もありますので、使う際には注意が必要です。

例えば、「〇〇様はすでに会議室においでです」と「〇〇様は先ほど到着したようで、先ほどから会議室においでになっています」と言うように後の言葉や、「すでに」や「ご到着」と言った言葉を意識的に使用することで、現在いるのか、いないのかを明確にしましょう。

「いる」の尊敬語を使う場面と例文

ビジネスシーンで「いる」の尊敬語を使う場合の例文を紹介します。

  • 例文 :
    「◯◯様はいらっしゃいますか? 」
    「〇〇様はすでに会議室においでです」
    「〇〇様は先ほど到着したようで、先ほどから会議室においでになっています」

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「いる」の尊敬語としては、主に「いらっしゃる」と「おいでになる」が挙げられます。言葉の適切な敬語表現をマスターし、ビジネスシーンで正しく使えるようにしましょう。