社会人数年目になると「そろそろゴールドカードを持ちたいな」という気持ちになる人は多いのではないでしょうか。ゴールドカードはさまざまな特典があるだけでなく、ステータスが上がった気分になれるのも魅力です。一方で、今まで年会費無料のカードを利用していた人にとっては、年会費がかかることに躊躇する人もいるでしょう。

そこで、初めてゴールドカードを持つなら何を基準に選べばいいのかを、特典と年会費をポイントに解説します。

ゴールドカードと一般のカード、何が違う?

特典の違い
ゴールドカードは一般のカードに比べて多くの特典があります。カード会社によって、特典の内容はさまざまですが、大きく次の3つがあります。

1. ポイント還元率が高い
2. 旅行傷害保険が手厚い
3. 空港ラウンジサービスがある

1. ポイント還元率が高い
一般のカードのポイント還元率は0.5%が多いのに対し、ゴールドカードの場合、還元率1%以上が多くを占めます。特定の店舗での買い物にボーナスポイントが付いたり、海外での買い物はポイントが2倍になったりするなど、一般のカードに比べて、ポイントプログラムが充実しているのが特長です。そのため、たくさん利用すれば、ポイントが多く貯まることで年会費の元が取れてしまうケースもあります。

2. 旅行傷害保険が手厚い
クレジットカードには、国内、海外の旅行傷害保険が付帯しているものがありますが、内容はさまざまです。一般のカードは海外旅行保険のみで補償金額も数百万と低いのに対し、ゴールドカードは国内、海外の旅行保険が付帯し、補償金額は数千万円~1億円というものもあります。付帯の種類には、カードを持っているだけで補償される自動付帯と、旅行の代金をそのカードで支払うことが条件となる利用付帯があります。カードの種類によって異なるので、旅行前にしっかり確認をしておきましょう。

さらに、ゴールドカードにはショッピング保険が付いているものもあります。これは、カードで購入したものが破損、あるいは盗難にあった時に、購入代金や修理代金を補償してくれるサービスです。こうした補償を一般の旅行保険に加入して備えることを考えれば、年会費を払ってでもゴールドカードにする意味は十分にあるのではないでしょうか。

3. 空港ラウンジサービスがある
ゴールドカードを持ちたい理由の一つに、空港ラウンジを無料で利用できることをあげる人は多いようです。一般のカードにはこのサービスは付いていないことがほとんどなので、ゴールドカード持ちの特権と言えるでしょう。ゴールドカードには、国内の主要な空港ラウンジが無料で利用できる特典が付いているものが多いですが、中には、ゴールドのさらに上のクラスとなるプラチナカード以上の特典とされる、海外800カ所以上の空港のラウンジが使い放題になる「プライオリティ・パス」が付帯されているゴールドカードもあります。

他にも各種割引サービスがあるなど、ゴールドカードの特典はまだまだあります。今までのカード利用の傾向から、よく利用するシーンで特典が得られるものを選ぶとよいでしょう。

年会費の違い
一般のカードは年会費無料や数千円のものがほとんどですが、ゴールドカードは数千円から3万円近いものもあり、一番多いのは1万円(+消費税)です。初年度は無料としているところも多くあります。年会費を払った分のメリットがあるのか、まずは考えますが、特典で紹介したように、海外によく行く人などは年会費以上のメリットを得られるように思います。また、年間の利用額が多い人も、ポイント還元やその他の特典によって、年会費の元が取れてしまう場合があるので、年会費に囚われ過ぎず、全体的に見て恩恵を受けられるか否かで判断するとよいでしょう。

審査基準の違い
一般のカードは高校生を除く18歳以上であれば作ることができます。年収の基準も緩く、カード会社によっては専業主婦(主夫)やアルバイトでも作ることが可能です。一方、ゴールドカードは20歳以上としているところが多く、年会費の高い、ステータス性の高いカードほど年齢や年収の基準が高くなっています。年収300~500万円以上が目安とされますが、基準はカード会社によってまちまちなので、年収で不安に思っても、一度申し込みをしてみるといいでしょう。

初めてのゴールドカードにおすすめの5枚

ゴールドカードの特徴の中で何を一番重視するかを明確にすれば、自ずと適切なカードを見つけることができます。

年会費の負担が少ない

Orico Card THE POINT PREMIUM GOLD
・年会費: 1,986円(税込)
・申込資格: 原則として20歳以上 安定した収入がある方
・還元率: 1.0%~2.5%
・付帯保険: 海外旅行、国内旅行、ショッピング

ゴールドカードの中で最も年会費が安いカードです。それでいて旅行保険は充実しているので、海外旅行によく行くけれど、あまりカードの維持費をかけたくないという人はおすすめのカードです。最高2,000万円の海外旅行保険が自動付帯しています。

プライオリティ・パスに無料で申し込める

楽天プレミアムカード
・年会費: 1万1,000円(税込)
・申込資格: 原則として20歳以上 安定した収入がある方
・還元率: 1.0%~5.0%
・付帯保険: 海外旅行、国内旅行、ショッピング

楽天カードには、年会費が2,200円(税込)の楽天ゴールドカードがありますが、この楽天プレミアムカードはその上位カードになります。海外800カ所以上の空港のラウンジが使い放題になる「プライオリティ・パス」が無料で申し込める数少ないゴールドカードです。

20代向けのゴールドカードで充実特典

三井住友カード プライムゴールド
・年会費: 5,500円(税込)※初年度無料、翌年度以降条件付きで割引
・申込資格: 20歳以上30歳未満で、安定継続収入のある方
・還元率: 0.5%~2.5%
・付帯保険: 海外旅行、国内旅行、ショッピング

20代限定なので、審査に通りやすいゴールドカードと言えます。一方で最高5,000万円(利用付帯)、最高1,000万円(自動付帯)の海外・国内旅行傷害保険が付帯しているなど、補償が充実しています。30歳になると三井住友カードゴールドにランクアップできます。

20代限定の割安年会費でJCBカードを極める

JCB GOLD EXTAGE
・年会費: 3,300円(税込)
・申込資格: 20歳以上29歳以下で、安定継続収入のある方
・還元率: 0.5%~1.5%
・付帯保険: 海外旅行、国内旅行、ショッピング

JCBカードは日本発の国際カードブランドであり、プレミアムカードは細かくランク分けされています。ゴールド、ゴールド・ザ・プレミア、プラチナ、そして最高ランクのJCBザ・クラスとステージアップを目指していくなら、JCB GOLD EXTAGEは最初の入り口としておすすめです。年会費がゴールドカードにしては割安ですが、5年以内に退会するとカード発行手数料が取られるので注意が必要です。

ドコモユーザーであれば利用料金の10%還元

dカード GOLD
・年会費: 1万1,000円(税込)
・申込資格: 原則として20歳以上 安定した収入がある方
・還元率: 1.0%~4.0%
・付帯保険: 海外旅行、国内旅行、ショッピング

最高10万円分のケータイ補償や、毎月のケータイ料金および「ドコモ光」の利用料金の10% がポイント還元されるなど、ドコモユーザーであれば持っていて損はないカードと言えます。また、海外旅行保険最高1億円(利用付帯)など旅行保険も充実しています。

ゴールドカードを手にすると、ちょっとしたステータスを感じるのは、一般のカードよりも審査が厳しく、取得できたことは収入面やクレジットヒストリーに問題がなかったことの証となるからでしょう。そしてゴールドカードのさまざまな特典を享受できれば、年会費がかかっても満足できるはずです。ぜひご自身に合ったゴールドカードを見つけてみてくださいね。