西武鉄道は5日、建築家の妹島和世氏がデザインを監修し、日立製作所が製造した特急車両001系「Laview(ラビュー)」の鉄道友の会ブルーリボン賞受賞を発表した。西武鉄道としては、1970(昭和45)年の初代特急車両5000系「レッドアロー」以来、50年ぶり2度目のブルーリボン賞受賞となる。

  • 西武鉄道の特急車両001系「ラビュー」が鉄道友の会ブルーリボン賞を受賞

鉄道友の会ブルーリボン賞は、前年に日本国内で正式に営業運転を開始した新造・改造車両の中から、選考委員会が選んだ候補車両に対する会員約3,000人の投票結果にもとづき、選考委員会が最優秀と認めた車両に贈られる。

特急車両001系「ラビュー」は、「いままでに見たことがない新しい車両」をめざし、西武鉄道の次世代におけるフラッグシップトレインとして製作された特急車両。「電車の固定概念にとらわれない、建築とプロダクトの間の、もうひとつの居住空間をイメージ」し、建築家の妹島氏の手によりデザインされた。国内初となる曲線半径1,500mmの球面形状前面ガラスを採用し、客室窓に縦1,350mm×横1,580mmの大型窓を設置したことにより、いままでとは違った西武線沿線の四季折々の風景を楽しめる。

  • 「ラビュー」は池袋線・西武秩父線の特急「ちちぶ」「むさし」で活躍中

  • 「ラビュー」の内観

  • バリアフリー促進が計られた多目的トイレ

鉄道友の会からは、「スタイリッシュで特徴的な外観デザイン、良質な雰囲気を備えつつ機能性の充実やバリアフリーの促進が図られた客室・設備ほか、最新水準の機器類の積極採用による省保守性や信頼性の向上、環境負荷の低減など、現代の鉄道車両としての完成度が極めて高く、魅力あふれる車両である」と評価された。

デザイン監修した妹島氏は、「ラビュー」の受賞を受け、「このプロジェクトに参加させていただきましたことを光栄に思います。初代レッドアローの1970年の受賞から丁度50年ぶりの受賞ということで、今回のたくさんの方々との取り組みが、新しい節目としても評価されたようにも思われとても嬉しいです。これからも皆さまにずっと愛されてたくさんの方々に乗っていただければ」とコメントを寄せている。