アイドルグループ・NEWSの加藤シゲアキが、7月スタート予定の日本テレビ系ドラマ『二月の勝者-絶対合格の教室-』(毎週土曜22:00~)n出演することが19日、明らかになった。

  • 原作の灰谷純(左)と加藤シゲアキ

中学受験の実態をリアルに描いた高瀬志帆氏の同名漫画が原作のこのドラマは、最強で最悪のスーパー塾講師・黒木蔵人(柳楽優弥)が、鋭い洞察力と行動力で個々の生徒の本質を見抜き、親の不安を解決に導いていくもの。加藤が演じるのは、黒木の元部下で、塾を辞めた黒木のことが許せず、黒木に執着する超名門塾エリート講師・灰谷純だ。

かつて、リスペクトし憧れさえ抱いた黒木が突然塾を辞め、他校へ移籍したことに困惑し、裏切り行為と責めている。そして、黒木の真意や本当の目的を探り始める。

加藤は「柳楽さん、井上(真央)さんをはじめ、数々の作品を作り上げてきた出演者、そしてスタッフとともにこのドラマに関われること、大変光栄に思います。教師や塾講師という役はこれまでも演じることがあったのですが、このドラマではそういった職業の方々の一面的な部分ではなく、ひとりの人間として描かれています。僕が演じる灰谷純は主人公の黒木が勤める塾とはライバル的な名門塾の講師です」といい、「黒木に何があったのか、そして灰谷はそれをどう思っているのか。今からこの役を演じることが楽しみでなりません」とコメント。

原作を読んで、「自分自身も中学受験を経験しているため、その頃の思い出がふっと蘇り、中学受験生ならではの競争や友情、複雑な心境を懐かしく思う一方で、両親はこれほど苦労していたのかと、今になって親のありがたみを感じたりもしました。舞台は中学受験向けの進学塾でありますが、黒木の冷徹にも思える大胆な考え方と佐倉の熱い思いは、大人になった自分にも響くものがあります」と共感。役作りは「まずは自分の中学受験時代を振り返り、当時の教師の面々を思い出すことから始めようと思います」と話す。

原作書影

また、柳楽の印象については、「黒木蔵人にぴったりで、柳楽さんが原作の黒木をどのように演じ、体現されるのかとても楽しみです。僕より柳楽さんの方が若いのですが、黒木の威厳にすぐに後輩になれるような気がしています。彼の過去を知るものとして、どのような掛け合いが生まれるのか、今からとてもわくわくしています」と期待し、井上については、「まさに佐倉麻衣で、快活な佐倉と黒木の関係ももちろん楽しみですし、灰谷が佐倉にどのように関わっていくのか、期待していてほしいと思います」と予告。

自身の受験エピソードを聞くと、「今思えば、中学受験はとても大変でした。学校が終われば毎日のように塾に行き、帰宅して大量の宿題をこなす。それでいて、シビアに成績でクラスが分けられます。我ながらよくあの日々を生き抜いたと思います。私は2校受けて、第2志望に合格しました。ですので不合格の悲しみと合格の喜び、どちらも知っています。とはいえその合格も、補欠一番という、きまりの悪いかたちでした。自分の受験番号が合格になく、補欠の最上段にあるのをみたとき、天国と地獄が同時に降りかかってきたような感覚でした。しかし今振り返れば、どれもいい経験だったと思えます」と振り返った。

そして、「黒木の言動により、常識と非常識がぐらぐらと揺れていく心地よさをぜひ楽しんでいただきたいですし、灰谷初め周囲の人間がそれによってどう影響され、どう感じるか。きっとめくるめく展開に、目が離せなくなるはず。特に受験生たち。土曜の夜、この時間だけは勉強の手を休めて、さらに受験への意欲を高めてほしいと思います」と呼びかけている。

次屋尚プロデューサーは「妥協のないキャスティングがこのドラマのモットーのひとつです。加藤さんにこの役を受けていただき、またひとつ前進しました。文筆家でもあり音楽家でもある加藤さんの知的なイメージは、今回お願いする灰谷純に不可欠な要素です。ご自身が中学受験を体験していることも今回大いに役立つことでしょう。主人公の黒木はスーパーキャラで、その胸中やバックボーンがほとんど明かされません。そんな黒木の素の姿や過去を知る唯一無二な存在が灰谷です。灰谷と黒木の2人の場面は見逃せない肝となるシーンになることは間違いありません。また、黒木の裏切りによって、かつて憧れるほどリスペクトした黒木への思いがアンビバレントな感情に発展し、物語を大きく動かすこととなります。この複雑な役どころを加藤さんの持つ全てを注いで演じてくださることを期待してます」と話した。

(C)高瀬志帆/小学館「週刊ビッグコミックスピリッツ」連載中