――映画ゲスト、仮面ライダー1型/飛電其雄役の山本耕史さんはテレビシリーズの第1、2話で短い回想シーンに登場されていました。そのとき、どうして父である其雄がヒューマギアなのか、幼い或人にとって其雄はどういう存在なのか……といった詳しい説明がなかったのですが、そのあたりが映画で明かされるのでしょうか。

大森:テレビシリーズを始めるとき、或人の祖父・是之助はすでに西岡德馬さんに決定していましたが、父親をどうしようかと考えているうちにクランクインが迫り、インしてからもしばらく悩んでいたんです(笑)。冬映画で「ゼロワンの始まり」を描くならば、或人の父親は大事なキャラクターだな、ということで山本耕史さんにオファーをかけまして、第1話に出演をお願いしたんです。つまり山本さんを起用したのは、後に映画のゲストとして其雄を演じていただくところから始まっているんです。

高橋:「ゼロワン誕生の物語」なので、映画を観れば現在放送しているテレビのストーリーがいっそう深く楽しめるのではないかと思います。その一方で、『ジオウ』が加わって時空が歪み「if(もしも)」の物語にもなっているので、「ここは正史ではどうなっているんだろう」という「謎」が新たに加わるような作りにもなっています。

――映画ゲストとしては、ヒューマギアのウィルを演じる和田聰宏さん、そしてタイムジャッカーのフィーニスを演じる生駒里奈さんの存在も重要ですね。お2人のキャスティングはどのようにして決まったのですか。

大森:20作続いてきた「平成仮面ライダー」のおかげで「仮面ライダー」の知名度が上がり、仮面ライダーが大好きなお子さんから「パパに出てほしい」とリクエストがあるって、よく聞くようになりました。和田さんはまさにそういった感じで、父子で仮面ライダーのファンでいてくださり、非常にお声をかけやすかったんです。実際、和田さんはクランクアップのころまで撮影現場にいらっしゃり、変身ベルトを熱いまなざしで見つめていました(笑)。30代以上の俳優さんたちから「実は子どもが観ています」なんて言ってくださる方がほんとうに多く、「仮面ライダー」というキャラクターの世間への浸透度の高さを実感しました。

高橋:生駒さんも仮面ライダーの大ファンだと聞きました。中でも『仮面ライダーW』と『仮面ライダービルド』がお好きなんだそうですね。

大森:2色に分かれているライダーが好きなんですね。とてもわかりやすい(笑)。

高橋:「タイムジャッカー」の設定もけっこう難しくて、いろいろ調べたり尋ねたりしながらキャラクターを作っていました。僕としては、"歴史を思いどおりに変える存在"だと解釈し、こんどは「仮面ライダーの歴史」を変えるために暗躍する、という風にフィーニスを動かしました。

――今回の映画を観ることによって『ゼロワン』で現在進行形の「謎」、たとえばあのキャラクターが今後どうなるのか、であったり、あのキャラクターの真意は……といった部分が明かされたりするのでしょうか?

大森:はっきりとは明かされないんじゃないでしょうか。でも、映画をよーく観ていくと、テレビシリーズの展開につながるような部分が出てきますので、ファンの方たちが考察される材料にはなるのでは、と思います。

高橋:ひとつの「仮説」として、衛星ゼアではなく衛星アークが宇宙に打ち上げられていたら……という物語がこんどの映画ですから。

大森:映画を観たあとでテレビシリーズを観て、いろいろと変化の度合いを比べていただけたらうれしいですね。