JR北海道は17日、特急形気動車キハ261系1000番台をベースに、観光列車・イベント列車、繁忙期の臨時列車および定期列車の代替輸送用として運行可能な多目的車両を製作すると発表した。車両形式はキハ261系5000番台とされている。

  • 「はまなす」編成の外観イメージ(提供 : JR北海道)

  • 「ラベンダー」編成の外観イメージ(提供 : JR北海道)

この多目的車両は、JR北海道の「クリスタルエクスプレス」「ノースレインボーエクスプレス」の後継車両として製作される。特急「スーパー北斗」「スーパーとかち」で使用しているキハ261系1000番台をベースに、インテリア・エクステリアのデザインと一部設備を変更した車両となる。

5両編成×2編成を製作し、エクステリアデザインは編成ごとに異なる。北海道を代表する花である「はまなす」「ラベンダー」をイメージしたカラーを採用した。

5両編成の1号車には、車内イベント等で利用可能なフリースペースや物販カウンターなどを設置するほか、テーブルを挟んで2名で利用できる掘りごたつ式の多目的室兼個室が用意される。

  • 1号車のフリースペースのイメージ(提供 : JR北海道)

  • 1号車の多目的室兼個室のイメージ(提供 : JR北海道)

  • 2~5号車車内のイメージ(提供 : JR北海道)

2~5号車は定員200名程度の客室となり、公衆無線LANが利用できるほか、全席において中央の肘掛下部に携帯電話・パソコンなど利用可能なコンセントを設置。従来通りの前席背面テーブルと、座席を向かい合わせとしたときにテーブルを利用できるインアームテーブルも装備し、各客室に荷物置場を2カ所(従来は1カ所)、2号車には車いすスペースを2カ所(従来は1カ所)設置する。

使用開始時期は、「はまなす」編成が2020年10月頃、「ラベンダー」編成が2021年4月頃を予定している。通常は特急「宗谷」などの定期列車をはじめ、年末年始の繁忙期や修学旅行での臨時列車として使用され、観光シーズンは「フラノラベンダーエクスプレス」など観光地へのアクセス列車として運行される。観光貸切列車である団体臨時列車としても運行されるという。