JR北海道は11日、今年度末に計15両の営業投入を計画している電気式気動車H100形(愛称名「DECMO」)の最初の投入線区が決定したと発表した。

  • JR北海道の電気式気動車H100形「DECMO」(写真は量産先行車。2018年4月の報道公開にて撮影)

H100形「DECMO」は電気式気動車システムを採用した新型車両。全自動空調装置を完備したほか、低床化によりホームとの段差を縮小。車いすスペース・車いす対応洋式トイレを設置し、運賃表示は液晶式で英語にも対応する。急勾配での落葉や積雪による空転発生の抑制し、急ブレーキ時の車輪踏面傷の発生を抑制するなどの特徴を持つ。

量産先行車2両を新製した後、2018年2月から走行試験を開始。各種の検証を終え、量産車13両が落成することから、今年度末に計15両を営業投入し、老朽化しているキハ40形の置換えを進める計画としている。

最初の投入線区は函館本線の長万部~小樽間とされ、早朝に札幌発の列車(然別行)も1本設定される。函館本線の「山線」と呼ばれる区間から投入し、ワンマン運転を行う全列車を置き換える一方、キハ201系については現行通りとする。

H100形「DECMO」は2019年9月に6両が納車され、2020年1月にも7両が納車予定となっている。営業運転開始は2020年春を予定。具体的なダイヤなど、詳細は決定し次第、改めて発表される。今後、2020~2021年度に60両を導入する計画で、経年35年以上となって老朽化している車両の置換えを順次進めていく。