JR・大手私鉄など各鉄道事業者が2日、国土交通大臣へ鉄道運賃・料金の変更認可申請を行ったと発表している。今年10月1日に消費税率が10%に引き上げられることを受け、運賃・料金に消費税率引上げ相当分を転嫁する改定を行うとのこと。

  • 消費税率引上げに伴うJR各社の運賃・料金改定が行われた場合、東海道新幹線なども値上げに

これまでに消費税率引上げに伴う運賃・料金改定について発表した鉄道事業者は、JR東日本、JR東海、JR西日本、JR四国、JR九州をはじめ、札幌市交通局、東京メトロ、東京急行電鉄、小田急電鉄、京王電鉄、京急電鉄、西武鉄道、東武鉄道、新京成電鉄、東京都交通局、相模鉄道、名古屋鉄道、近畿日本鉄道、阪急電鉄、阪神電気鉄道、京阪電気鉄道、南海電鉄、大阪市高速電気軌道(Osaka Metro)、京都市交通局、山陽電気鉄道、西日本鉄道など。

例として、1円単位のIC運賃を導入しているJR東日本は普通旅客運賃において、税抜運賃に1.1を乗じて端数処理した額を申請運賃としており、幹線・地方交通線の初乗り運賃は現行のIC運賃144円・きっぷ運賃140円からIC運賃147円・きっぷ運賃150円に値上げ。電車特定区間および山手線内は現行のIC運賃133円・きっぷ運賃140円からIC運賃136円・きっぷ運賃140円となる。

JR東海とJR西日本の初乗り運賃(幹線・地方交通線)は現行の140円から150円、JR西日本の電車特定区間および大阪環状線内の初乗り運賃は現行の120円から130円に値上げ。JR四国とJR九州の初乗り運賃は現行の160円から170円となる。特急料金等も変更され、たとえば東海道新幹線東京~新大阪間で「のぞみ」の指定席を利用した場合、通常期における現行の運賃・料金の合計額は1万4,450円だが、改定が行われれば1万4,720円となり、270円の値上げになるという。

各社局における改定後の運賃・料金(案)など詳細は公式サイト等で示され、消費税率引上げと同じ2019年10月1日を実施予定日としている。なお、京王電鉄は運賃改定に合わせて相模原線京王多摩川~橋本間の加算運賃引下げも行う予定。京急電鉄も一部区間で設定している加算運賃の引下げと特定運賃の廃止を予定している。