2月に入り、今年もまた引っ越しシーズンがやってきました。筆者自身、昨年は物件争奪戦や保証会社の審査、引っ越し難民となり、ママ友に助けられ綱渡り状態ながらも奇跡的に乗り切ることができ、ようやく落ち着いた生活を送ることができています。その反省や経験を踏まえて、繁忙期引っ越しをお得にするコツをご紹介します。

  • 繁忙期の引っ越しをお得にする7つの方法

その1 理想と現実と妥協を考える

駅から徒歩5分以内、南向き日当たり良好、間取りは3LDK、駐車場あり、新築…など物件に対する理想が高いと、その分賃料が高くなることがあります。条件の良い物件はあっという間に借り手が見つかるので、賃料交渉も難しいのがこの時期の特徴でもあります。

ある意味この時期は、物件を所有するオーナーも強気に出る人もいるので、値下げ交渉に応じないばかりか、それなら他の方へ…となる可能性もあります。

理想の物件を追い求め過ぎると、いつまで経っても物件が決まらず、引っ越し業者も手配できないという悪循環を引き起こす恐れがあるので、妥協することも一つの最善の選択肢です。この時期の優先順位1番は、期限内に引っ越しを済ませることでしょう。

その2 物件は早いもの順が基本

繁忙期はとにかく賃貸物件が動きます。午前中に内覧した物件を午後お昼を食べてから申し込みをしようとしても、先に申し込みが入ってしまうこともそうめずらしいことではありません。

特に週末土日は内覧件数も増えるので、早い者勝ちになります。そのまま、審査が通り、申し込みとなれば期待はできませんが、場合によっては他の物件も押さえている場合や、審査が通らないこともあるのであきらめきれない場合は、2番手3番手として申し込みを入れておくのも手です。

入居者を最後に決める権利があるのは、その物件のオーナーです。いくら審査が通ったとしても、オーナーがNGを出せば借りることはできません。複数の物件に申し込みを入れることと、情報をもらうことがコツです。繁忙期はとにかく不動産仲介業者と連絡を密に取ることです。そうすることで、ホームページに掲載される前の情報や、掲載されていない情報も得ることができます。

その際は、しっかりと予算と希望の条件を伝えておくことも忘れないようにしましょう。

その3 引っ越し業者は即手配

繁忙期は引っ越し料金が高くなります。例年3月の末から4月第一週の土日までは混雑します。

できればそこを避けてできるだけ早くもしくは、遅くすることも考えましょう。特にだい規模高層マンションは繁忙期にはそもそも受けてもらえない場合もあるので、ゆとりを持った手配が必要です。

また荷物の量によっては、単身パックや家財のみの運搬、軽貨物車両を使ってドアツードア荷物を運んでくれる赤帽を利用する方法もあります。友だちが手伝ってくれるのであれば、レンタカーを借りて引っ越しをする方法もありますが、プロではないので場合によっては壁や床を傷つけてしまうなどトラブルの元になるので、プロにお願いするのが無難です。

ただ、引っ越し当日は電気やガスの開通、開栓、荷物の搬入など人手あると助かるので、新居側で対応をしてくれる人がいてくれると何かと助かります。

その4 電気、ガス、水道、転送届け等は早めに手配

退去する住まいと入居する住まいのインフラも早めに申し込みをしておきましょう。混雑時期は、なかなか電話が繋がらないことがあるので、インターネットで早めに申し込んでおくと、当日に慌てることもありません。

また、粗大ゴミの回収も自治体によっては1カ月後の回収となる場合もあるので、早めに申し込みをしておくか、売るなどの方法を検討しましょう。

その5 家具家電等は引っ越し当日に搬入

冷蔵庫や洗濯機など大物家電を購入するなら引っ越し当日に搬入してもらえるように交渉するのも手です。繁忙期は家電の搬入時間もざっくりとしているので、転居先に一人対応してくれる人を待機させておきましょう。

また、カーテンは既製品を購入したり、既に持っているものが使えるのであれば、いいのですが、オーダーにするとできあがりまでに2週間前後時間がかかるので、早めにサイズを測って注文をしておきましょう。

その6 不要品は早めに価値化

引っ越し時は部屋の不要品を処分する絶好のチャンスです。ただ捨ててしまえば、ゼロ円もしくは処分費用がかかってしまいますが、自分では使わなくても、どこかに欲しいと思う人がいるはずです。上手に売って、少しでも現金化しましょう。

現金化する方法は、リサイクルショップ、フリマアプリ、ネットオークションとありますが、ネットオークション、フリマアプリ、リサイクルショップの順に高く売れます。ネットオークションが高く売れる理由は「競り」なので、出品価格より下がることはなく、値が上がるのが大きな違いです。

ヤフオク!では、これまでオークション出品に有料会員サービス「Yahoo!プレミアム」会員への登録(月額費 税込498円)が必要でしたが、2018年11月12日から、月額費無料(プレミアム会員登録不要)で利用できるようになりました。また、匿名配送にも対応しており、お互いの住所や名前などの情報を知らせることなく、やりとりが完結するようになりました。

リサイクルショップでは買取不可となるものでも、フリマアプリやオークションで売れる可能性も。ガラケーの充電器や周辺パーツなど全部揃っていないとダメだと思われがちなものでも売ることができます。もちろん壊れていても、「ジャンク品」として出品すればOKです。その際、商品の状態を丁寧に記載するなど相手に配慮した対応を心がけるようにしましょう。

一例ですが、ヤフオク!での過去120日間での取引実績を見てみると、SoftBank純正品ガラケー急速充電器は、1,400円で落札されているものもありました。

参考:ヤフオク!ガラケー充電器120日間の落札実績

その7 必要なものは安く手に入れる

引っ越しシーズンは、物を売って物を減らすこともありますが、足りないものを購入する時にも使えます。その際にはその6同様に、リサイクルショップ、フリマアプリ、オークション等を利用すると安く手に入ることがあります。

ヤフオク!はオークション、フリマともに1円からの出品が可能なので、ほぼ送料のみで落札することができる場合もあります。また、ヤフオク!には個人だけではなくストアも出品しており、型落ちの新品やアウトレット品、展示品など新品同様の家具や家電がお値打ち価格で売られているので、上手に使い分けることでお得にそろえることができます。

フリマアプリやオークションは基本的に個人間売買なので、消費税がかかりません。(※)これから消費税が10%になることも踏まえて今から生活の中に上手に取り入れてみてはいかがでしょうか。

※ストアからの購入には消費税がかかります。

丸山晴美(まるやま はるみ)

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外国語の専門学校を卒業後、旅行会社、フリーター、会社員、コンビニ店長へと転職。22歳で節約に目覚め、年収が350万円に満たないころ、1年で200万円を貯める。26歳でマンションを購入。2001年に節約アドバイザ―として独立。ファイナンシャルプランナー、消費生活アドバイザーの資格を取得し、お金の管理、運用のアドバイスなどを手掛け、TV、雑誌などで幅広く活躍している