JR北海道は7日、「平成30年北海道胆振東部地震における被害状況」など発表した。同社の列車運行情報にて、9月8日の運転計画も明らかに。9月8日に開催予定だった苗穂工場一般公開は延期が発表された。

  • 9月8日の快速「エアポート」は小樽~札幌~新千歳空港間で通常通り運転予定

今回公開された「平成30年北海道胆振東部地震における被害状況」では、千歳線美々(信)~沼ノ端間・石勝線南千歳~川端間・室蘭本線沼ノ端~追分間・日高本線勇払~鵡川間で軌道変位が多数発生し、室蘭本線安平駅構内で軌道変位の他にホーム変状・電柱傾斜の被害を受けたことが写真とともに紹介されている。千歳線は運転再開に向けて復旧作業を実施中。石勝線は復旧工事に向けた調査を実施しており、調査終了後に復旧工事に着手予定とされた。室蘭本線は復旧工事に向けた調査を実施予定とのこと。

同社の路線は9月7日午後に北海道新幹線と札幌~新千歳空港間の快速「エアポート」が運転再開。その後、17時以降に函館~新函館北斗間の「はこだてライナー」、19時以降に宗谷本線旭川~名寄間の普通列車が運転再開した。特急列車はすべて終日運休となった。

9月8日は北海道新幹線が始発から通常通り運転。函館本線函館~新函館北斗間は「はこだてライナー」のみ始発から通常通り運転を行う。函館駅16時14分発、七飯行の普通列車も運転される。札幌圏では函館本線小樽~札幌間が始発から、函館本線札幌~岩見沢間が10時頃から運転予定。千歳線札幌~新千歳空港間も含め、各区間とも普通列車は通常より本数を減らしての運転となる。小樽~札幌間の運転再開にともない、快速「エアポート」は小樽~札幌~新千歳空港間で通常通り運転する予定となった。

宗谷本線・石北本線の旭川~名寄・上川間はともに普通列車のみ始発から運転。石北本線では一部列車で運休が発生する。他に根室本線新得~釧路間も、夜からの運転再開に向けて復旧作業を進めているという。これら以外の線区は9月8日も運転見合わせとされ、特急列車も引き続き終日運休となる。

9月8日に開催予定だった苗穂工場一般公開は地震の影響で延期となった。今年は蒸気機関車C62形3号機による牽引運転やミニSL運転に加え、キハ40形「北海道の恵み」シリーズ全4両の公開、「道の駅あびらD51ステーション」に保存予定の「国鉄特急色」に再塗装したキハ183形(キハ183-220)の公開なども予定されていた。延期された苗穂工場一般公開の開催日については「決定次第、改めてお知らせいたします」(JR北海道)としている。