「平成30年北海道胆振東部地震」の発生を受け、北海道はホームページにて地震に関する情報を更新。交通機関への影響にも触れ、JR北海道の運行状況に関して「本日9月6日及び明日7日午前中まで、運行は見合わせております」と説明している。

  • JR北海道は新幹線・在来線ともに終日にわたり運転を見合わせた

気象庁は北海道胆振地方中東部を震源とし、9月6日未明に発生した地震を「平成30年北海道胆振東部地震」と命名。発生当初は最大震度6強とされていたが、後に未入電だった地点の震度データが入電し、厚真町で震度7、北海道むかわ町で震度6強などを観測していたことが判明した。地震発生後、道内全域の約295万戸で停電も発生。北海道電力によれば、電力復旧まで1週間以上かかる見通しだという。その後、復旧作業が進み、9月6日18時までに41万2,000戸の停電が解消されている。

地震・停電の影響で交通機関も大幅に乱れた。鉄道は道内の4事業者(JR北海道・道南いさりび鉄道・函館市企業局・札幌市交通局)とも全線で運転を見合わせ、東北新幹線から北海道新幹線への直通運転も終日中止に。JR北海道の今後の運行状況について、北海道総合政策部交通政策局は9月7日午前中まで運転見合わせとし、「現時点で明日午後からの運転再開は決定しておりません」と発表している。他の事業者も運転再開の見通しは立っていない。

国土交通省は今回の地震に関する災害情報の中で、鉄道の被害状況も報告している。9月6日14時の時点で、旅客列車(新幹線・在来線)・貨物列車ともに脱線の被害は報告されていない。JR北海道では千歳線南千歳~沼ノ端間の軌道変位をはじめ、室蘭本線・石勝線の複数個所で倒木などの施設被害が発生。他の路線は北海道新幹線も含め「施設点検中」となっている。

札幌市営地下鉄も南北線でがいし脱落(自衛隊前~真駒内間、南車両基地)や転てつ機屈曲(南車両基地の入出庫線)、漏水(麻生~北34条間の複数箇所)などの施設被害が発生したが、東西線・東豊線は「施設被害無し」とのこと。札幌市電・函館市電と道南いさりび鉄道も「施設被害無し」とされた。