1本作るのに数千万円もかかるというTVCM。有名人を何人も起用してるけど、高いギャラを払ってまで流す価値ってあるのかな~? そこで今回は、採算性に関わるビジネス用語「ROI(アールオーアイ)」についてご紹介します。

■ROIの意味

ROIとは、Return on investmentの略で、「投資利益率」「投資収益率」などと言われるものです。投資した資本に対して、どれだけの収益を上げることができたかを表す指標で、ROIが高いほど、効率的に収益を上げていると判断することができます。

■ROIの算出方法とメリット

ROI は、「利益(売上額-投資額)÷投資額×100」で算出することができ、さまざまなプロジェクトにおける費用対効果の判断材料として活用されています。ROIが高いほど、その投資の効果が高く出たと言えます。ここで、実際にROIを計算してみましょう。

利益100万円の商品を売るために、広告費に10万円投資した場合

利益100万円÷投資額10万円×100=ROI 1,000%

この場合、1円の広告費に対して10円の利益を上げていることが分かります。当然のことながら、ROIが高ければ利益を得られ、マイナスであれば損失する可能性が高くなると考えられることから、それによって広告を実施するか否かを事前に判断することができるのです。

ROIは、TVCMなどの広告やIT投資、人材育成のコストに関する費用対効果の判断材料として使われることが多いようですが、個々のプロジェクトにも用いられています。自分の企画を提案する場合には、どれくらいの費用がかかり、どれほどの収益が見込めるのかを試算した上で、ROIをきちんと算出することが不可欠です。ビジネスは利益を求めるものです。ROIが高ければ高いほど、企画が通る可能性も高くなるでしょう。

■ROIのデメリット

ROIのデメリットは、短期的な目先の利益だけを追ってしまい、会社全体の長期的な戦略や利益をないがしろにしてしまうことです。企業は、どうしてもROIの高いものに投資をしがちですが、ビジネスには、最初の費用対効果が悪くても長期的に見れば大きな利益を生み出すものもあります。数字に頼り過ぎない経営判断も、経営者に必要とされる能力と言えるでしょう。

■ROIを使った例文

  • 「その企画のROIはいくつだった?」
  • 「ROIが低かったのなら、他の宣伝方法を考えましょう」

ROIが低かったからといって、企画そのものを取り消す必要はありません。ROIが高くなるよう、他の方法を模索しましょう。

今回はROIについてご紹介しました。ROIは、自分の企画を通すには欠かせないものです。しっかりと覚えて、キャリアアップに役立てましょう。