「入院した相手にメールを出したいのだけれど、何を書いていいのかよくわからない」

体調を崩した上司や取引先にメールを送ろうとしたとき、このように悩んだことはありませんか?

この記事では、体調回復を願うメールの例文や、メールを出すときの注意点について解説します。

体調回復を願うメールで使えるフレーズ

  • 体調回復を願うメールで使うフレーズ

    体調回復を願うメールでよく使われるフレーズを紹介します

まず、相手の体調回復を願うメールでよく使われるフレーズを紹介します。

お見舞い申し上げます

「お見舞い申し上げます」は相手の体調回復を願うビジネスメールの中でもよく使われるフレーズです。

この言葉は入院など長期的な療養が必要なときによく使われる言葉です。

体調不良で数日間お休みしている人にかける言葉としても間違いではありませんが、その場合は「お大事にしてください」を使った方が無難です。

お大事にされてください

「お大事にされてください」は病気や怪我をした人に対して、「体をねぎらってほしい」という願いを込めて使われます。日常生活では「お大事に」と省略した言葉がよく使われますが、ビジネスシーンでは「お大事にされてください」と敬語表現にしましょう。

養生されてください

「養生されてください」や「養生なさってください」はビジネスメールでよく使う表現です。

「健康増進に努めてください」のほかに、「病気を治すように専念してください」という意味もあります。そのため、「養生されてください」には、「仕事のことは気にせず体調を回復させることだけ考えてください」といった相手への気遣いが込められています。

体調回復を願うビジネスメールの例文

  • 体調回復を願うビジネスメールの例文

    体調回復を願うメールの例文を紹介します

体調回復を願うメールを出そうとしたものの、いざ書こうとすると何を書いてよいのかわからず悩むことがあります。

ここでは、先ほど紹介したフレーズも交えて、どのようなメールを書いたらよいのかビジネスメールの例文をいくつか紹介します。

体調回復を願うビジネスメールの例文【上司へ】

中村課長

お世話になっております。
小林です。

本日、朝会で課長が入院されたとお聞きして大変驚いております。
毎日ご活躍されているので、ご無理をなさっていたのではないかと心配しておりました。

業務内容につきましては、すでに各リーダーと調整のうえ分担が完了しておりますので、どうかお気になさらずゆっくりと養生なさってください。

直接お見舞いにうかがえずメールにてご連絡させていただく形となり、誠に申し訳ございません。

なお、お返事はお気遣いなさらないでください。

体調回復を願うビジネスメールの例文【取引先へ】

〇〇株式会社 山根様

いつもお世話になっております。
△△株式会社の浅井です。

突然のご連絡失礼いたします。

先日、弊社営業より、山根様がご入院されたとうかがいました。
突然のお話で大変驚いております。

あらためまして心よりお見舞い申し上げます。

現在進行中の計画につきましては、貴社の井上さまと調整のうえ引継ぎが完了しておりますので、どうかごゆっくりとご静養ください。
復帰後またお会いすることを心よりお待ち申し上げます。

あらためて山根様のご回復を心よりお祈り申し上げます。

体調回復を願うビジネスメールの例文【同僚・部下の場合】

田中さん

お疲れ様です。
若林です。

体調不良でしばらくお休みされるとのこと、承知いたしました。

引継ぎは完了していますのでご心配なさらずに、まずはゆっくりとお休みくださいね。

また、田中さんと一緒に仕事ができる日を楽しみに待っています。

体調回復を願うメールを送るときの注意点

  • 体調回復を願うメールの注意点

    体調を気遣うメールを出すときには注意も必要です

体調回復を願うメールを送るときには、プレッシャーを与える言葉や忌み言葉を避けるように注意しなければなりません。

ここでは、体調回復を願うメールを送るときの注意点について解説します。

プレッシャーを与える言葉は使わない

体調回復を願うメールで相手にプレッシャーを与えるような言葉を使うのは避けましょう。

たとえば、「1日も早く回復してください」「すぐにご一緒したいです」といった言葉は、一見体調回復を願う表現に見えます。

しかし、受け取った側からすると「早く治して復帰しなければ」とプレッシャーを感じてしまうかもしれません。そのため、回復してほしいという気持ちを伝える場合、「早く」や「すぐに」は使わず「ゆっくりと」といった言葉を使いましょう。

ネガティブな言葉は使わない

「さぞかし苦しかったことと思います」や「この苦しみが終わるといいですね」といった忌み言葉は縁起が悪く、相手に不快感を与えてしまいます。相手の気持ちに寄り添う気持ちは大切ですが、こうした忌み言葉は使わないように気をつけましょう。

ちなみに忌み言葉とは、「悪い」「終わる」「痛い」「去る」といったネガティブな印象を与える言葉です。メールを書いていて忌み言葉を使っていないか不安に思ったときには、インターネットで「忌み言葉」と検索して、メール送信前に確認することをおすすめします。

体調を気遣うビジネスメールへの返信の例文

  • 体調回復を願うビジネスメールへの返信の例文

    体調を気遣うメールへの返信の例文を紹介します

体調を気遣うメールをもらったときには、相手の心遣いに対して感謝の気持ちを込めてお礼の返信をしましょう。

ここでは、体調を気遣うメールに対する返信について、いくつか例文を紹介します。

体調を気遣うビジネスメールへの返信の例文【上司】

上司から送られてきたメールに返信する場合、心遣いに感謝するとともに業務に支障がないことを伝えましょう。上司は、体調を心配して現在の状況を確認するとともに、どのように仕事の穴をリカバリーをするか考えている場合もあるからです。

引継ぎが完全に終わっていなければ、その点を正直に伝えることも重要です。

高橋部長

この度はお気遣いいただきありがとうございます。

そして、業務に影響を与えてしまい申し訳ございません。業務内容につきましては、すでに吉田課長にご報告のうえ引継ぎを完了しております。

復帰後はお休みをいただく前以上に頑張る所存です。

ご迷惑をおかけしてしまい申し訳ございませんが、よろしくお願いいたします。

体調を気遣うビジネスメールへの返信の例文【取引先】

取引先の担当者へメールを返信する場合は、気遣いに対するお礼の気持ちを伝え、現在の状況や取引に影響がない点も合わせて伝えましょう。引継ぎがされていることを知れば安心するだけではなく、復帰後も良好な関係を築けます。

株式会社〇〇 鈴木様

いつもお世話になっております。
加藤です。

お気遣いのメールをいただきありがとうございます。

この度、体調不良でしばらく入院することとなりました。

ご心配ならびにご迷惑をおかけしておりますことをお詫び申し上げます。

お取引につきましては弊社村上に引継ぎしております。

1日も早い復帰を目指し、療養に専念する所存です。

ご迷惑をおかけしてしまい申し訳ございませんが、よろしくお願い申し上げます。

体調を気遣うビジネスメールへの返信の例文【同僚・部下】

同僚や部下から体調回復を気遣うメールが送られてきた場合は、端的に感謝の気持ちと引継ぎに関する事柄を伝えましょう。改まった文面は不要で、シンプルに伝えることが重要です。

中本さん

お気遣いのメールありがとうございます。

入院することとなり、中本さんはじめ、職場の皆さんにご迷惑をおかけしてしまいすみません。業務についてはファイルサーバーの中に資料一式を格納していますので、そちらを参照してください。わからない点があれば、遠慮なくご連絡ください。

1日も早い復帰を目指すので、少し待ってていただけると嬉しいです。

職場の皆さんにもよろしくお伝えください。

気になるときには体調回復を気遣うメールを送りましょう

  • 体調回復を願うメールで思いやりの気持ちを伝えましょう

    体調回復を願うメールで思いやりの気持ちを伝えましょう

今回は、体調回復を気遣うメールについて、よく使われるフレーズや例文を紹介しました。

体調回復を願うメールでよく使われるフレーズはいくつかありますが、使い方を間違えないようにメールを送るときには気をつけましょう。

上司や取引先など目上の人にメールを送るときには、敬意を示して体調回復を願いつつも、「ゆっくりと療養に専念してください」と、ひとこと思いやりのある言葉を添えることが重要です。

もし、身近にいる人が怪我や病気で少しの間お休みするときには、ぜひ体調を気遣うメールを送ってみてください。