ニュース番組などの報道で、たびたび耳にする「コンプライアンス」。なんとなく理解できるできるけど、正しく理解している自信はない…… という人は多いはず。そこで、今回は、この「コンプライアンス」の意味と使い方について、詳しく紹介します。

■コンプライアンスの意味とは

ビジネスシーンで用いられる「コンプライアンス」とは、「法令遵守」のことを指します。当たり前のことですが、企業は、法律や社会のルールに反することなく、公正に業務を遂行しなければなりません。日本では2000年以降、企業の不祥事が相次いだことから、コンプライアンスが重要視されるようになりました。

■コンプライアンスの意義

常に競争に勝ち続けなければならないという状況の中で、残念ながら、不正に手を染めてしまう人が後を絶ちません。企業がコンプライアンス体制を構築する意義は、そういった不正行為を未然に防ぐことにあります。

コンプライアンスをしっかりと運用できている企業は、「優秀な企業」「信頼できる企業」とみなされます。何故なら、コンプライアンス体制の構築は、法令遵守に対する従業員の意識を高めるだけでなく、不正に対する社内チェック機能を強化することで、不正をしづらくする環境と風土を確立することになるからです。

そのような企業は、消費者や取引先から高い信頼を得ることになり、ひいては、業績向上やブランド価値の向上、株価の安定など、企業全体の質や価値の向上に繋げることができます。

■さまざまなコンプライアンス違反

企業におけるコンプライアンス違反の例を挙げると、「粉飾決算」「脱税」「インサイダー」「横領」「談合」「個人情報流出」「産地や性能の偽装」「リコール隠し」「過労死」「賃金不払い」「出資法違反」など、実にさまざまです。

最近世間を騒がせた事例としては、ゼネコン大手4社によるリニア新幹線の談合、旅行会社てるみくらぶの粉飾決算、神戸製鋼の性能データ改ざん、東芝グループの不適切な会計、旭化成建材のマンション杭工事偽装など。

■コンプライアンスの使い方と例文

・「コンプライアンス意識を持って、行動しましょう」
・「新入社員のコンプライアンス教育を徹底して下さい」
・「我が社も、コンプライアンス体制を確立すべきです」

社内会議や経営者の指針などで耳にすることがあるでしょう。新入社員とはいえ、企業の一員であり、立派な社会人です。「これが不正なことだとは知らなかった」「何もわからない新入社員が勝手にやってしまった」という言い訳は通用しません。

・「我が社は、コンプライアンス重視の経営を行っています」
・「まだまだ小さい会社ですが、コンプライアンスは徹底していると自負しています」

こちらは、営業などで使う例文です。コンプライアンス体制を確立している企業は、アピールポイントにすることができます。先方から聞かれることもあるでしょう。具体的にどう取り組んでいるのかを説明できるよう、自社のコンプライアンス体制についてしっかり把握しておきましょう。

多くの時間と努力、実績を積み重ねて得た信用は、たった1度の不正で簡単に崩れてしまいます。失った信用を取り戻すのは容易ではありません。「コンプライアンス」という言葉の意味を理解するだけでなく、どんな行動がコンプライアンスに反するのか、社会人の常識としてしっかりと押さえておきましょう。