帝国データバンクは12月5日、「TDB景気動向調査2017年11月調査結果」を発表した。調査は11月16日~30日、全国2万3,212社を対象にインターネットで行われ、1万105社(大企業2,075社、中小企業8,030社、うち小規模企業2,617社)の有効回答を得た。

製造業が2カ月連続で過去最高を更新

2017年11月の景気DIは、前月比0.9pt増の50.0と、調査開始以来2番目に高い水準を記録。6カ月連続の改善となった。国内景気は、引き続き輸出が拡大するなか、製造業が2カ月連続で過去最高を更新するなど、回復が続いた。今後の国内景気は、輸出の好調継続などを受け、企業部門が主導するかたちで回復傾向が続く見通しとなっている。

  • 「TDB景気動向調査」

    「TDB景気動向調査」

業界別にみると、機械類や自動車関連などの輸出増加を受けて、「化学品製造」「鉄鋼・非鉄・鉱業」の2業種が3カ月続けて過去最高を更新し、『製造』(51.2、同+0.9pt)全体も2カ月連続で過去最高を記録。そのほか、『金融』(49.0、前月比+1.1pt)、『建設』(53.7、同+1.0pt)、『卸売』(46.5、同+1.0pt)、『運輸・倉庫』(50.7、同+0.8pt)、『サービス』(52.5、同+0.7pt)、『その他』(47.9、同+4.6pt)の計7業界が改善し、『農・林・水産』(46.7、同-0.8pt)や『不動産』(50.3、同-0.6pt)の2業界が悪化、『小売』(42.4、同±0)は横ばいとなった。また、年末需要が追い風となった『運輸・倉庫』を含む10業界中5業界で、50を超えた。

地域別でも、10地域中5地域が50以上に。「東北」(47.2、同+1.3pt)、「北関東」(51.2、同+1.0pt)、「南関東」(50.5、同+0.8pt)、「東海」(51.2、同+1.2pt)、「近畿」(49.0、同+1.0pt)、「中国」(50.1、同+1.5pt)、「四国」(48.5、同+0.3pt)、「九州」(51.3、同+0.8pt)の8地域で改善し、「北海道」(48.6、同±0)が横ばい、「北陸」(49.0、同-0.3pt)が悪化した。自動車メーカーの増産が地域経済に波及したほか、公共工事も好材料となった。

規模別では、「大企業」(52.1、同+0.5pt)、「中小企業」(49.4、同+0.9pt)、「小規模企業」(48.7、同+1.1pt)がすべて改善し、規模間格差は6年ぶりに2ポイント台まで縮小した。