緑茶に含まれる茶カテキンには、糖質の吸収を穏やかにしたり、内臓脂肪の減少を助けたりする働きがあるとされています。

さらに、その効果をより効率的に取り入れるには、お茶を飲むだけでなく「茶葉を食べる」のがおすすめなのだとか。

今回は『最新医学が教える 体細胞が20歳若返る食べ方』(宝島社)から、栗原クリニック東京・日本橋院長 栗原 毅先生監修の「緑茶の健康効果」について紹介します。

茶カテキンの効果を最大限に活用する! 日本人の新定番 緑茶を飲む・食べる

飲めば30%、食べれば70%、有効成分を摂取可能

奈良県立医科大学の研究により、「新型コロナウイルスを不活性化(無害化)する」として話題の緑茶。市販のペットボトル入り緑茶にウイルスが入った液体を混合したところ、30分後に99.9%までウイルスが減少したという。飲用での感染予防効果は未検証で、なおかつ感染力を失わせる能力が高いものと低いものがあったと補足がつくが、不活性化には緑茶に含まれる茶カテキンが関係する可能性が指摘されている。

茶カテキンとは、緑茶の葉に含まれるポリフェノールの一種で、苦味や渋味の成分だ。内臓脂肪を落とす、活性酸素を除去するなど、多くの作用が知られている。

「茶カテキンには、糖質の吸収を穏やかにする働きも認められています。また、糖質を多く含む食材と茶カテキンの組み合わせも、血糖値上昇の抑制に有効であることがわかっています」(栗原先生)

富山医科薬科大学の研究では、お茶あるいは緑茶(抹茶粉末1.5g/150ml)を摂取後に血糖値の測定を行った結果、緑茶摂取群で優位に血糖値が抑えられることがわかった。

また、武庫川女子大学生活環境学部では、1個あたり0.75gの抹茶を含むパンと含まないパンを摂取し、血糖値の変化を比較する実験が行われた。その結果、抹茶パンの場合は食後45分および60分で、含まないパンより血糖値の上昇が低く抑えられたという。

「糖質は吸収される前に、消化酵素によってブドウ糖などに分解されます。茶カテキンはこの消化酵素の働きを抑えることで、糖質の吸収量を少なくし、血糖値の上昇を抑えると考えられています」(栗原先生)

1日どれくらいの緑茶を飲めばよいのかについては、静岡県立大学食品栄養科学部の吹野洋子教授(常磐大学元教授)の研究により、「緑茶を1日コップ7杯程度(約700ml)飲むことで、糖尿病予備軍の人たちの血糖値が改善する」ことがわかっている。

茶葉を食べて有効成分の摂取量を増やす

緑茶の茶葉には、茶カテキンのほかにも、テアニン、ビタミンC、ビタミンE、βベータカロテン、食物繊維、コエンザイムQ10(キューテン)など、多くの有効成分が含まれている。

「緑茶をいれたときに抽出される有効成分は約30%。それでも十分効果を発揮するのですが、残った茶葉を食べることで、有効成分の70%を摂取することができます。日本人にはまだなじみのない習慣ですが、これからは茶葉を食べることもおすすめします」(栗原先生)

栗原先生が推奨する「食べるお茶」は、お茶をいれたあとに残った茶葉を野菜ととらえ、好みの味つけで食べるというもの。おすすめの味つけは、さまざまな健康効果をもつ「お酢」だ。

「お酢には、高血圧を下げる、中性脂肪を減らす、血糖値を下げる、疲労が回復するなど、多くの健康効果が認められています。茶葉と一緒に食べれば、得られる効果は倍増します」(栗原先生)

お茶をいれたあとの茶葉だけでなく、いれる前の茶葉でも緑茶の健康成分は有効だ。ポテトサラダやスクランブルエッグ、納豆などに混ぜてもいい。

「抹茶入りのお菓子や食品も多くみられるようになりましたが、糖質の摂りすぎにはくれぐれも注意を。その点、自宅で作る料理に緑茶葉を混ぜる形なら、糖質過多の心配も減ります。飲む習慣と合わせ、自分に合った方法で茶葉を食べてみてください」(栗原先生)

栗原 毅(くりはら たけし):栗原クリニック東京・日本橋院長。医学博士。
北里大学医学部卒業。慶應義塾大学大学院教授、東京女子医科大学教授を歴任。2008年、メタボリックシンドロームや糖尿病などの生活習慣病の予防と治療を目的とした栗原クリニック東京・日本橋を開院。「血液サラサラ」の提唱者のひとりでもある。著書・監修書は『DON’TDIE100歳まで健康に生きるアルブミンの法則』(日本文芸社)、『運動ナシ、食べてやせる!「お腹が凹む」食事術』(宝島社)など多数。

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