マイナビニュース・エンタメチャンネルの新たな定番記事を目指すお試し企画「日曜トライアル」。今回は、今月に入って集中して行われた秋ドラマのイベントを通して、出演者の言葉を引き出し、場を回す司会者に注目する【ドラマ会見、影の主役】をお届けする。
フジテレビでは、10月2日からの5回のドラマ会見・イベントが行われたが、そのうちの3回で司会を担当したのが、ベテランの佐野瑞樹アナウンサー。火9『kiDnap GAME』ワールドプレミア、水10『ポリティカルパン』舞台挨拶、そしてフジ系秋ドラマ6作のメインキャストが勢ぞろいした「FUJI DRAMA COLORS 2026 AUTUMN」と、規模も登壇者も性格も異なるイベントの進行を任されていた。
記者としてその姿を見ていると、佐野アナがたびたび司会を任される理由が見えてきた――。
満島真之介とあうんの呼吸
2日に行われた『kiDnap GAME』ワールドプレミアは、アジア各地からキャストが集結し、ステージでは日本語だけでなく、英語、韓国語などさまざまな言語が飛び交った。
そんな中、レッドカーペットでイ・ジュンギが日本語であいさつすると、佐野アナは「全くの通訳いらずということでございます」と一言添え、イ・ジュンギの親日ぶりやサービス精神をさり気なく際立たせた。
その後、場所を移して行われた舞台挨拶では、スピーチの順番が最後になった満島真之介とこんなやり取りを。
佐野アナ「最後になりますが、満島さんよろしくお願いします。ちょっとニヤニヤされてますが」
満島「僕を最後にした理由、分かりますよ。一番最初だとしゃべりすぎちゃうから。皆さんよく分かってますよね。佐野さんもよく分かってるから」
佐野アナ「ただね、今時計見たんです。少々時間ありますんで、どうぞお話しください」
キャラクター的に“オチ”の役割も担う満島に、舞台を整えてその場を渡す。長くバラエティの現場で芸人らと向き合ってきたからこそ生まれる心地よい“間”を目の当たりにした瞬間だった。
草刈正雄の謎の紙に「持ってらっしゃるのは何ですか?」
7日に行われた『ポリティカルパン』の舞台挨拶では、まさに芸人とのやり取りも。
きょん(コットン)が自分が座るイスの高さに触れ、「高いイス慣れてなくてごめんなさーい。芸人は基本的に低いんで」「(くるくる動いて)こうやっちゃう!」とテンションが上がっていくと思いきや、瞬時に「舞台挨拶でこんなこと(普通は)しないですよね。ごめんなさい、遊んじゃった」と自ら収束。
それを見た佐野アナは「右下にレバーがあって、自分で下げられますので」と冷静に畳みかけ、きょんにひと笑いを添えたと思ったら、その流れのまま「さあ、ここからは本作の豪華キャスト陣についてもお話をいただきたいと思います」と、次のテーマへ。
キャストであると同時に舞台挨拶の盛り上げ役も担う芸人の見せ場を作りながら、舞台上に並ぶ草刈正雄、渡部篤郎という大御所俳優陣にも気を配って本筋に戻っていくスピードの速さに、たしかなバランス感覚を見た。
また、草刈正雄が一人だけ手元に謎の紙を持っているのを見逃さず、「左手に持ってらっしゃるのは何ですか?」と果敢に質問。すると「このまま持ってきちゃった(笑)」と、この舞台挨拶の台本を登壇時に握りしめてきてしまったという草刈のチャーミングな一面を引き出した。



