整体師のりょうです。オフィスワーカー向けの肩こり解消ストレッチの3回目です。今回も前回に引き続き、職場でいすに座ったままできる簡単なストレッチをご紹介いたします。すでにご自身がいつもやっているようなストレッチでも、ちょっとした違いでずいぶん効果が変わることがあります。正しいストレッチでリフレッシュ&効率UPを図りましょう!
腕を上げて下ろして力を抜く
ストレッチをする前に、両腕を横へ伸ばして物に当たらないか確認しましょう。アームレストのあるいすでは、少し前に座ってください。ストレッチの手順は以下の通りです。
(1)左手は座面に軽く添える。この際、決して力を入れない
(2)右腕を水平に上げる
(3)ゆっくりと左側へ上半身を傾けていく
(4)右腕をゆっくり下ろして力を抜く
(5)この状態で静止し、鼻から4つ吸って、口から6つ吐く。この工程を2回繰り返す
これで右側の首から肩にかけてストレッチができます。
水平に上げてから下ろす点がポイント
実は、腕を水平に上げてから下ろしてくることに大きな意義があります。試しに、腕を上げずに上半身を傾けた場合のストレッチと比べてください。まったく効果が違うことに気づかれることでしょう。
もしその違いがわからない人がいらっしゃいましたら、おそらく力が抜けていないことと思われます。どうすれば力が抜けるのか――。実はこれがとても難しいのです。何度も行いながら、ご自身の身体で確認してみてください。
腕をふわふわ揺らすと違う効果も得られる!
今回のストレッチのアレンジ版もご紹介しましょう。ストレッチの手順は以下の通りです。
(1)先ほどのストレッチの終了姿勢から、もう一度右腕を上げて「ふわふわ~」と軽く腕を10回くらい揺らす
この動作を追加することでで、右側の首から肩にかけて「ギュンギュン」とストレッチできます。この動作を「動的ストレッチ」と呼びます。
一方、最初に行ったのは「静的ストレッチ」と呼ばれています。ストレッチした状態で静止していますよね。この「静と動」のストレッチがあることを覚えておくと、今後さまざまな場面で応用できます。
今回のストレッチを同様に左側も行ってください。静と動をうまく組み合わせますと、両側を合わせても2分かからないことでしょう。仕事の効率を上げるため、2分間を惜しまず活用してくださいね。
筆者プロフィール: 鮎川良
奈良県の学園前にて「RYO整体院」を営む整体師ランナー。整体師だからこそ分かる身体のメカニズムを基に、ストレッチの重要性を説き、クリニックも開催する。ストイックにタイムを追求するよりも、健康で楽しいマラソンライフを提案。筋肉痛になりにくい身体作りや疲労回復のケア方法、自身が提唱する疲れにくいランニングフォーム「エンジョイラン走法」で、フルマラソン走破を目指す人のサポートをしている。著書に『がんばらないで楽に長く走る』(学研パブリッシング)がある。また、累計360万アクセス超の人気ブログ「整体師に学ぶ~マラソンによる筋肉痛改善方法と、フル完走ノウハウ」も執筆している。