整体師のりょうです。これからオフィスワーカー向けの肩こり解消ストレッチをいくつかご紹介していきます。簡単なものや複雑なもの、一度にたくさんの筋肉にアプローチできるストレッチなど、さまざまなパターンを紹介していきます。

一度にまとめて長時間実施するよりも、一つずつを短時間でも何度も行う方が効果は高いです。仕事の合間に活用して業務の効率を上げてくださいね。

背もたれをつかむ位置がポイント

今回ご紹介するのは、いすに座ったままできるストレッチです。ストレッチの手順は以下の通りです。

  • 普通に座っている状態から一度前かがみになる

    普通に座っている状態から一度前かがみになる

  • 両手を後ろへ回して背もたれを持つ

    両手を後ろへ回して背もたれを持つ

  • ゆっくり上体を起こし、起き上がったところで20秒くらい動かずキープする

    ゆっくり上体を起こし、起き上がったところで20秒くらい動かずキープする

(1)普通に座っている状態から一度前かがみになる
(2)両手を後ろへ回して背もたれを持つ。この際、しっかりつかむようにする
(3)ゆっくり上体を起こす。この際、つかんだ手は絶対離さず、かつずらさないようにする
(4)起き上がったところで20秒くらい動かずキープする。この間は絶対に呼吸を止めない

背もたれをつかむ位置に注目してください。上すぎると身体を起こすことが困難となります。また下すぎると、全く効果が現れません。腕がまっすぐ床と平行になるくらいがよいでしょう。

ただ、身体の硬さや筋肉の付き方によって個人差があります。一度実際にトライしてみて、ちょうどいい位置を探してみるといいですね。背もたれの大きさや材質により効果が多少異なりますので、いろいろ試してみてください。

「痛い」と「気持ちいい」の半々がコツ

ストレッチで大事なのは「形」ではありません。一人ひとり身体が違うため、曲がる角度や伸び方は同じにはなりません。そのため、写真や映像と同じようにしようと思わず、ご自身の身体にとってちょうどよいところを見つけてください。

ポイントは「痛いと気持ちいいが50:50」です。また少しでも身体を柔らかくしていきたい人は「痛い60%、気持ちいい40%」くらいの配分で行っていくと、身体は徐々に変化していきます。

オフィスで座りっぱなしの仕事をしていると、身体はどんどん硬くなっていきます。長時間にわたり同じ姿勢でいることダメなんです。できれば30分ごと、それが無理なら1時間以内には、何らかのストレッチを1つでも2つでも行っていただきたいです。

肩こりは他人から強要されるものではなく、ご自身が作り出していることを今一度お知りおきください。辛い身体で一日終えるのか、軽くして終えるのかはあなた次第です。疲労を溜めないためにも一日一日、しっかり疲労回復させながら仕事を終えてください。

筆者プロフィール: 鮎川良

奈良県の学園前にて「RYO整体院」を営む整体師ランナー。整体師だからこそ分かる身体のメカニズムを基に、ストレッチの重要性を説き、クリニックも開催する。ストイックにタイムを追求するよりも、健康で楽しいマラソンライフを提案。筋肉痛になりにくい身体作りや疲労回復のケア方法、自身が提唱する疲れにくいランニングフォーム「エンジョイラン走法」で、フルマラソン走破を目指す人のサポートをしている。著書に『がんばらないで楽に長く走る』(学研パブリッシング)がある。また、累計360万アクセス超の人気ブログ「整体師に学ぶ~マラソンによる筋肉痛改善方法と、フル完走ノウハウ」も執筆している。