整体師のりょうです。オフィスワーカー向けの肩こり解消ストレッチの4回目です。今回も前回までと同様に、職場でいすに座ったままできる簡単なストレッチをご紹介いたします。ただ、これまでとちょっと違う点がありますので映像をしっかり見てくださいね。

身体の前から背もたれをつかんで力を抜く

ストレッチの手順は以下の通りです。

  • お尻をずらして座る

    お尻をずらして座る

  • 前から右腕を回して背もたれをつかむ

    前から右腕を回して背もたれをつかむ

  • ゆっくり身体を前へ倒して力を抜く

    ゆっくり身体を前へ倒して力を抜く

(1)座面の右前にお尻をずらして、少し斜めに座るようにする
(2)身体の前から右腕を回して背もたれをつかむ
(3)背もたれを離さないようにつかんだまま、ゆっくりと身体を前へ倒していく
(4)この状態で「4秒鼻から吸って6秒口から吐く」工程を2回繰り返す

ポイントは絶対に呼吸を止めないこと。そして腕の力を抜くことです。背もたれをつかんでいるため、どうしても力が入ってしまいがちです。ただ、つかんでいる手先だけは力が入っても、肩周辺の腕回りの力を抜くように心がけてください。反対側も同様に行ってください。

そのまま背もたれをつかんで力を抜く

別バージョンのストレッチも紹介しましょう。

  • お尻をずらして座る

    お尻をずらして座る

  • 左腕で背もたれをつかむ

    左腕で背もたれをつかむ

  • ゆっくり身体を前へ倒して力を抜く

    ゆっくり身体を前へ倒して力を抜く

(1)座面の右前にお尻をずらして、少し斜めに座るようにする
(2)左手で背もたれをつかむ
(3)背もたれを離さないようにつかんだまま、ゆっくりと身体を前へ倒していく
(4)この状態で「4秒鼻から吸って6秒口から吐く」工程を2回繰り返す

こちらも、絶対に呼吸を止めないでください。そして、やはり腕の力を抜きましょう。背もたれをつかんでいる手先だけ力が少し入り、肩周辺の腕回りの力を抜いてください。反対側も同様に行ってくださいね。

腕こりを解消しないと肩こりは改善しない

肩こりや首こりは、実は腕こりから起こることが多くあります。この場合の腕というのは、「三角筋(さんかくきん)」という筋肉を指します。左手で右腕外側(肩の下)をつかむことのできる大きな筋肉が三角筋です。腕を上げたり物を持ったりするときに力が入ります。

筋肉というのは、力が入ったままフリーズしてしまう場合が多々あり、これを私は「筋肉の誤作動」と呼んでいます。その誤作動を解除するには、マッサージよりも何よりも力を抜いたうえでのストレッチが効果的です。これまでも幾度となく「力を抜く」とお伝えしていますが、それがうまくできると改善につながりますよ。

筆者プロフィール: 鮎川良

奈良県の学園前にて「RYO整体院」を営む整体師ランナー。整体師だからこそ分かる身体のメカニズムを基に、ストレッチの重要性を説き、クリニックも開催する。ストイックにタイムを追求するよりも、健康で楽しいマラソンライフを提案。筋肉痛になりにくい身体作りや疲労回復のケア方法、自身が提唱する疲れにくいランニングフォーム「エンジョイラン走法」で、フルマラソン走破を目指す人のサポートをしている。著書に『がんばらないで楽に長く走る』(学研パブリッシング)がある。また、累計360万アクセス超の人気ブログ「整体師に学ぶ~マラソンによる筋肉痛改善方法と、フル完走ノウハウ」も執筆している。