整体師のりょうです。オフィスワーカー向けの肩こり解消ストレッチの10回目です。今回ご紹介するストレッチは前回同様、超シンプルですがとても効果が高いのでお試しください。

背もたれを上からつかむ

今回のストレッチは、いすの背もたれの高さによってはうまくできない場合もあります。ご自身の身体に合ったいすをお選びください。ストレッチの手順は以下の通りです。

  • 右腕を上にあげます

    右腕を上にあげます

  • 上から後ろへ回して背もたれをつかみます

    上から後ろへ回して背もたれをつかみます

  • 首を左側へ倒します

    首を左側へ倒します

(1)いすに深く腰掛けます
(2)右手を上にあげます
(3)そのまま後ろへ下ろして背もたれをつかみます
(4)ゆっくりと首を左側へ倒していきますと、首の右横から肩がストレッチされますので、そのままで20秒静止します

(4)で静止した際、鼻から4秒吸って口から6秒吐く工程を2回繰り返します。いつでもストレッチをするときは、絶対に呼吸を止めないようにしてください。20秒静止しましたら、静かに首をまっすぐ戻します。同様に左側も行ってください。

同じ形から首を斜めに傾ける

同じ形での応用編を紹介しましょう。ストレッチの手順は以下の通りです。

(1)先ほどと同様いすに深く腰掛け、右手を上から後ろへ回して背もたれをつかみます
(2)ゆっくり首を左側へ傾け、そこから斜め前へ倒していきます
(3)首の右後ろがストレッチされますので、そのままで20秒静止します
(4)静止した状態で、鼻から4秒吸って口から6秒吐く工程を2回繰り返します
(5)同様に右側も行ってください

  • 右腕を上から後ろへ回して背もたれをつかみます

    右腕を上から後ろへ回して背もたれをつかみます

  • 首をいったん左へ傾けます

    首をいったん左へ傾けます

  • 斜め前へ倒します

    斜め前へ倒します

今回も前回と同様、二度手間のように感じるかもしれませんが、別々に行うからこそ効果があります。この二度手間をぜひ体感していただきたいです。

ストレッチを継続させる意志を持ちましょう

ストレッチというと、「特別なもの」とか「習ってないからうまくできない」などと考える人がいます。しかし、ノウハウそのものはそんなに難しくありません。最も難しいのは、ストレッチを継続する意志を保ち続けることです。

この連載を参考に一度ストレッチをして肩こりが少し解消しても、仕事に戻るとまたすぐにこります。肩こりが原因でいろいろな体の不調につながることもありますし、最近では「座る」という動作そのものが一つの「病気」として言われ始めています。

座って仕事をすることは、身体に負担をかけていることを理解したうえで、日々のストレッチの必要性を感じてほしいです。

筆者プロフィール: 鮎川良

奈良県の学園前にて「RYO整体院」を営む整体師ランナー。整体師だからこそ分かる身体のメカニズムを基に、ストレッチの重要性を説き、クリニックも開催する。ストイックにタイムを追求するよりも、健康で楽しいマラソンライフを提案。筋肉痛になりにくい身体作りや疲労回復のケア方法、自身が提唱する疲れにくいランニングフォーム「エンジョイラン走法」で、フルマラソン走破を目指す人のサポートをしている。著書に『がんばらないで楽に長く走る』(学研パブリッシング)がある。また、累計360万アクセス超の人気ブログ「整体師に学ぶ~マラソンによる筋肉痛改善方法と、フル完走ノウハウ」も執筆している。