過労自殺しかけた経験を描いた書籍『「死ぬくらいなら会社辞めれば」ができない理由』の著者である汐街コナさんが、会社から身を守るための処世術などを紹介する漫画連載「会社につぶされないために」。今回のテーマは「忘れられない初担当編集さん(7)」です。

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前回の続きになります。

自分がこの件で良くなかったことは、いろいろとありますが、「理由を求めてしまった」ことも大きいと思います。

実際は前回に書いたように「単純に仕事をしない・できない人」いうのが一番可能性が高いのですが、そういう人の存在が信じられなかったため、納得できる原因を探し続けてしまいました。

しかし、どんな理由にしろ、目の前にあるのは「担当さんが返事をくれない」「そのせいで何も進められない」という二つの現実だけです。

物事を動かすときは、原因の分析も重要ですが、とりあえず目の前の現実を素直に受け入れ、その対処だけをシンプルに考えるのも大切だと思いました。

また、この段階でようやく「本当にまったくネームに目を通してないらしい」ことに気が付きました。さすがにそこまで対応されていないとは思いたくなかったのですね。

そこで、「作品さえ良ければ」という自分の「努力の方向性」が完全に間違っていることを自覚しました。

(つづく)