茨城県ひたちなか市内で湊線(勝田~阿字ヶ浦間14.3km)を運行するひたちなか海浜鉄道。昨年、JR東海・東海交通事業からキハ11形3両を購入し、湊線での運行に合わせた整備を行った上で、12月30日から営業運転を順次開始している。

ひたちなか海浜鉄道湊線の普通列車に使用されるキハ11形(キハ11-6)

湊線での運行にあたり、車体の帯色がオレンジ1色に変更された

ひたちなか海浜鉄道が購入した3両ともに、東海地区の非電化路線(高山本線・太多線など)で活躍した車両。当時の帯色は「湘南色」と呼ばれるオレンジ・緑の2色だったが、現在の帯色はオレンジ1色に改められている。車内はセミクロスシートで、「ほどほどに旅向け、ほどほどに通勤通学向けのいいバランス」だそう。

キハ11形の導入で、ひたちなか海浜鉄道は車両の冷房化率100%を達成。今後、東海交通事業城北線で活躍したキハ11形(200番台)2両も加わる予定で、茨城交通時代の自社発注車両キハ3710形・キハ37100形などとともに、湊線の主力車両としての活躍が期待される。なお、湊線では昨年、北海道の炭鉱鉄道にゆかりのあるキハ222・キハ2004・キハ2005の3両が引退。2016年3月時点で、現役で活躍する旧型車両はキハ205のみとなった。

茨城交通自社発注車両キハ3710形も湊線で活躍中。車内はロングシート

ひたちなか海浜鉄道は3月26日にダイヤ改正を実施し、湊線の一部列車の時刻を見直してJR常磐線との接続改善を図るという。また、3月26・27日と4月2・3日の2週にわたり、昨年好評だったローカル鉄道演劇のアンコール公演、シアターキューブリック『ひたちなか海浜鉄道スリーナイン -spring version-』の開催も決定している。