タカラトミーは8月11日、現代版ベーゴマ「BEYBLADE X」を使った、社会人の交流を目的とする初の大型公式イベント「BEYBLADE X企業対抗戦」を、アキバ・スクエアで開催した。
本イベントでは、セガや日本トイザらスといった企業のほか、葛飾区役所や沼津市立今沢小学校といった公共団体など、多様な組織に所属する参加者が3人1組のチームを組み、それぞれの看板を背負って対戦した。当日は、応募者の中から選ばれた最大64チーム、192人が参加し、優勝を目指して真剣勝負を繰り広げた。
世代を超えて愛されるベイブレード
「ベイブレード」は1999年の誕生以来、世代を超えて親しまれている現代版ベーゴマ。2023年に誕生した最新シリーズ「BEYBLADE X」では、性別・年齢・言語を超えて楽しめる「GEAR SPORTS」へと進化。近年は、かつてベイブレードで遊んでいた世代が大人になり、親子二世代で楽しむユーザーや、20~30代を中心とした世代にも広がりを見せている。
円滑なコミュニケーションの重要性が高まる現代社会において、現役世代の間で盛り上がりを見せている「BEYBLADE X」を、社会人の新たなコミュニケーションツールとして提案するため、今回「BEYBLADE X企業対抗戦」が実施された。本稿では、同イベント当日の様子をレポートする。
ベイブレードが仕事のモチベーションに
「企業対抗戦」の決勝カードは、富山県に本社を置き、システム開発・ITサービスを提供する北陸コンピュータ・サービスと、BSデジタル放送「BSフジ」を運営するビーエスフジの対戦となった。
激戦を勝ち抜いてきた両チームによる対戦ということで、接戦が予想されていた。しかし、北陸コンピュータ・サービスが1ポイントも許さない圧倒的な強さを見せ、「初代チャンピオン」に輝いた。
優勝した北陸コンピュータ・サービスの参加者たちは、「チームとしての活動は昨年秋ごろから始まり、当初から『勝つこと』よりも、仲間と定期的に集まって楽しむことを大切にしてきました」と振り返る。
また、「『仕事が終わった後にベイブレードができる』という楽しみがあることで、仕事への意欲も上がりました」「大会があるから頑張ろうと思えました」と話し、ベイブレードが仕事のモチベーションとなり、さらには日常を彩ることにもつながっていたと明かした。そして、「社外のつながりだけではなく、ベイブレードをきっかけに、先輩や上司など、社内の人たちとつながっていけたらいいなと思います」と語った。
名刺交換から対戦へ
なお本イベントでは、企業対抗戦らしく対戦前に両チームが名刺交換をする決まりとなっている。高校野球の試合前に整列して挨拶をするかのように、一列に並んで名刺を交換する様子は、「BEYBLADE X企業対抗戦」ならではの光景と言える。
また、「企業対抗戦」とは別に、「名刺交換マッチングバトル」も実施。「話してみたい」「交流したい」と思っている企業や団体を指名し、対戦できる企画だ。ベイブレードを介することで、従来のように名刺を交換するだけの場合とは異なり、より深い交流につながっている印象を受けた。
さらに名刺交換だけではなく、「その先」についてコミュニケーションを図れる「商談コーナー」や、参加企業のチラシなどが置かれた「企業PRコーナー」も用意。「遊び」と「ビジネス」をうまく絡めた工夫が各所に見られた。
参加者の一体感に驚き
このイベントを主催したタカラトミーの髙坂遊太氏に話を聞いた。
まず、開催のきっかけは、企業内でベイブレードを楽しんだり、企業同士でイベントを開催したりする様子が、SNSなどで頻繁に見られるようになったこと。こうした動きから、「企業間のコミュニケーションツールとしてベイブレードが機能するのではないか」という感覚が生まれ、実際にどこまで可能かを試すべく、今回の企業対抗戦を企画したという。
「BEYBLADE X」が子ども世代だけでなく大人世代にも支持される理由を聞いてみると、闘争本能やカスタマイズ、コレクションなど、年齢を問わず誰もが持つ「本能」に根差した遊びである点を挙げた。加えて、かつて子どもの頃に遊んでいた世代が大人になり、自分の子どもと一緒に遊んだり、大人同士のコミュニティーで楽しんだりするケースが増えてきたことも、支持の広がりを後押ししていると、髙坂氏は分析する。
今回初開催を終えた手応えについては、チーム戦形式のためある程度の盛り上がりは予想していたものの、「参加企業同士が互いに応援し合うような一体感が生まれたことは、うれしい誤算でした」と髙坂氏。参加者全員がイベントを盛り上げようとする姿勢に驚くと同時に、開催したことの意義を感じられたと語った。
イベント中には第2回の実施も宣言されるなど、世代や立場を超えて、誰もが夢中になれるベイブレード。仕事終わりに仲間と楽しんだり、初対面の人と交流したりと、気軽な遊びから新たなつながりが生まれる可能性を感じさせるイベントとなった。












