寝苦しい夜が続く今日この頃。真夏の暑さを吹き飛ばすべく、3人のお笑い芸人に奇妙な体験について語っていただきました。涼しさとともにほかのなにかがやってこないよう、ご注意ください……
今回の語り手は、ピン芸人「シークエンスはやとも」。心霊体験をしやすい職業TOP3に入るという、タクシードライバーが遭遇する怖い話を語っていただきます。
『タクシーにドライブレコーダーが付いた三つ目の理由……』
僕自身も霊感があるのですが、僕の父もよく心霊体験をする人なんです。
父はタクシー運転手をやっているのですが、タクシー運転手って本当によく心霊体験に遭遇する職業なんですよね。
たとえば、道端で手を挙げている人がいるので、お客さんだと思って乗せて、言われた目的地に着くと誰も乗っていなかった、とか。
こういうとき、普通の人なら「怖い」と思うんですが、タクシー運転手の多くが「くそー!」って思うらしいんです。
だって、お金払ってもらえませんから。下手すると自腹を切らないといけなくなるので、怖さよりも悔しさのほうが勝るんですね。
これは一部でささやかれている話なんですが、タクシーにドライブレコーダーが設置された三つ目の理由がこれだと言われています。
まず事故の記録、二つ目がお客さんとのトラブル対策ですね。そして三つ目が幽霊対策。
会社にもよりますが、タクシーのドライブレコーダーって、本部へライブ配信されていることがあるんです。
誰も映っていないのに、ドアを開け閉めして、メーターを倒して走り出したタクシーがいると、本部から「〇〇さん、誰も乗っていませんよ」と無線が入るということがあるらしいです。
僕の父によると、霊を乗せてしまっている状態で、生きているお客さんを拾うと、律儀に席を一つずれる霊もいるとか。
そういう霊は、おそらく自分が亡くなっていることに気が付いていないんでしょうね……。
シークエンスはやとも
お笑いピン芸人。よしもとクリエイティブ・エージェンシー所属。東京都出身。NSC東京20期生。小学生のときに目撃したとある事件をきっかけに霊が見えるようになった。亡くなった人の霊だけでなく、「生き霊」も見ることができる。怪談ライブやイベントなどにも数多く出演している。