ネット社会の現代では、グルメのブームに火が付くのも"SNSがきっかけ"ということも多い。ここでは、流行に乗り遅れないために知っておきたいSNSで話題の"バズるグルメ"をご紹介。トレンドに敏感なクライアントや同僚たちの前で恥をかかないように、しっかり話題のグルメを押さえておこう。第20回は「プルドポーク」。

  • 「代官山HyLife Pork TABLE」のプルドポーク

「プルドポーク」って何?

近ごろ"プルドポーク"という文字を飲食店のメニューに見かけることが増えてきた。プルドポークとは、豚の塊肉を時間をかけてやわらかくなるまで加熱し、ほぐしたものにバーベキューソースなどをつけて食べる料理。アメリカやカナダで広く食べられている。「Pulled(プルド)」には英語で「裂いた」「むしった」などの意味がある。

飲食店情報サイト「ぐるなび」では、プルドポークの取扱い店舗指数がここ2年で2.7倍に増加したことをうけ、2020年トレンドメニューに"プルドポーク"を選出している。ほぐしてあるのでいろいろな料理にアレンジしやすいこともあり、今年は一層注目が高まりそうなグルメだ。

「プルドポーク」はどこで味わえる?

プルドポークは自宅でも作ることができ、最近はレシピサイトでもよくヒットする。一方、外食店のメニューとして増えているのが、プルドポークを使ったハンバーガーだ。

  • UMAMI BURGER「プルドポークバーガー」(1,180円)

ロサンゼルス発のグルメバーガーレストランで、東京・神奈川に5店舗、大阪に1店舗を展開する「UMAMI BURGER(ウマミバーガー)」では、昨年11月にオープンした東京・町田市の南町田グランベリーパーク店限定で、「プルドポークバーガー」を販売している。プルドポークに、ニンニク・マスタード・マヨネーズなどを混ぜたUMAMI BURGERオリジナルのガーリックアイオリソースを合わせ、グリーンカールレタス、オニオン、コールスローを挟んだボリュームたっぷりのバーガーだ。

「当店のプルドポークは、コンベクションオーブンを使い、蒸しながらゆっくりと火を入れる調理法なので豚肉の余分な脂は落としつつ、うま味をしっかり閉じ込めることができます。プルドポークで使うバーベキューソースにはオリジナルに配合したスパイスと隠し味に醤油がはいっており、うま味をより感じていただけます」(同店ヘッドシェフの吉田ナワーフさん)

南町田店でしか味わえない限定バーガーということもあり、定番のウマミバーガーに次ぐ人気商品になっているとのこと。アウトレットを含む商業施設内の店舗なのでファミリーから若い人まで幅広い客層が来店しているが、プルドポークバーガーはそのあらゆる客層に人気だという。

「プルドポーク」を使ったメニューを食べてみた

今回は、東京・代官山のレストラン「代官山HyLife Pork TABLE(ハイライフポーク・テーブル)」で、プルドポークを使ったメニューを食べてみることにした。

  • 代官山HyLife Pork TABLE「プルドポークとパクチーのサラダ」(1,300円)

同店は、カナダの大自然で育ったプレミアム・ポーク「HyLife Pork(ハイライフポーク)」を使用する豚肉料理の専門店。プルドポークを使ったメニューは、ピザやラザニア、パスタなど5種類を用意している。

  • 代官山HyLife Pork TABLE「プルドポークとパイナップルのピザ」(1,300円)

今回はその中から「プルドポークとパイナップルのピザ」をオーダー。ちょっと濃いめのバーベキューソースに絡めたプルドポークは、やわらかく旨みもたっぷり。チーズは塩味の少ないモッツァレラを使用しているため、ポークの味わいがしっかり感じられるのがうれしい。パイナップルの甘味や酸味もアクセントになっており、生地のもっちり感もたまらない。ほぐしてあるので食べやすいが、肉を食べたという満足感はきっちりある。

同店のプルドポークは、「塊肩ロースに塩・胡椒をし、香味野菜3種と共に大きめのストウブ鍋で調理しています。当店では様々な料理に使うため、なるべくシンプルな味付けに仕上げています」(シェフの篠嵜司さん)

やわらかく食べやすいので、子どもから年配の人にまで好評。特に女性客はプルドポークの作り方に興味を持つ人が多く、店内のモニターで流すレシピ動画に見入ったり、店舗に設定してあるプルドポークのレシピカードを手に取ったりする人も多いそうだ。また、同店が開催する料理教室のうち、プルドポークのレッスンの人気も高いという。「調理法が簡単で、作り置きして様々な料理に使えるので大変便利です」(篠嵜さん)

  • 代官山HyLife Pork TABLE店内

もともとアメリカではバーベキュー料理として人気が高いプルドポーク。暖かくなったらバーベキューで試してみるのもいいだろう。その前にまずは店舗のメニューで、その新鮮な味わいを確認してみてはいかがだろうか。

※価格は特記がない限り税別