バイク乗りに欠かせない「ライダースジャケット」。最近は万能アウターとして、年齢を問わず、街中でカジュアルに着こなす女性をよく目にします。ところが、男性がライダースジャケットを着こなすとなると一筋縄ではいきません。

10~20代のあどけない顔つきを精悍に見せるときは、このハードなデザインが役立ちます。ところが、幾つもの人生の修羅場を乗り越えてきた40男が着るには注意が必要なのです。

今回は男性がやりがちな「ライダースジャケットのNG」について、『38歳からのビジネスコーデ図鑑(日本実業出版社)』の著者がお伝えします。

  • 40男が注意すべきライダースジャケット(写真:マイナビニュース)

    40男が注意すべきライダースジャケット

ハード過ぎるダブルのライダースジャケット

男ならば誰もが憧れるライダースジャケットですが、「ファスナーが付いた広い襟」や「ウエストに付いたベルト」など、バイクに乗るとき欠かせない機能的デザインは、40男がファッションとして着こなすうえで、ハード過ぎます。

デザインから、シングル・ダブルの2つに分かれるライダースジャケットですが、ダブルと呼ばれるタイプはデザインが強く、40男にはハードルが高い。そういう意味では、襟が小ぶりでシンプルなシングル・ライダースジャケットがちょうど良いでしょう。

レザーという素材がそもそも強い存在感を持つので、デザインはむしろシンプルに大人っぽくまとめると「ワイルドながらも上品」に仕上がります。もちろん、バイクが趣味でワイルドな雰囲気に日頃からなじんでいる人は、この限りではありません。

男くさい雰囲気を「気品」に変える着こなし

また、ライダースジャケットのレザーブルゾンと聞くと、誰もが「黒」を連想するかもしれません。実は素材・デザインに加え、この黒レザーだと想像以上にハードな仕上がりになります。そこで、黒以外を選ぶことも上品に着こなすポイントの1つです。

たとえば、ネイビーやワインレッド、また、グレーとベージュが混ざったようなグレージュ色を選べばワイルドさが程よくなじみます。さらに、スエードのようなザラっとしたレザーも上品です。もはや、バイク乗りの面影はありませんが、40男にチューニングしたレザーブルゾンの着こなしと言えます。

ライダースジャケット以外という選択

「レザーブルゾン=ライダースジャケット」と考える人が多いですが、レザー素材のアウターは、ライダースジャケット以外にも様々です。たとえば、「テーラードジャケット型」「シャツブルゾン型」「ノーカラー型」は、見た目をライダースジャケット以上にエレガントな印象に寄せられます。

スカートやフワッとした甘い雰囲気のアイテムを合わせられる女性にとっては、ライダースのようなハードなアウターで「甘辛ミックスコーデ」になります。ところが、男性は甘いアイテムを身に着けられないからこそ、ポイントは「ライダースのワイルド感を和らげられるか」ということなのです。

  • 黒いレザーブルゾンもノーカラーを選ぶことでハード過ぎない印象に仕上がります

    黒いレザーブルゾンもノーカラーを選ぶことでハード過ぎない印象に仕上がります