• 名刺交換をスムーズにする覚え方は「右側通行」

    名刺交換をスムーズにする覚え方は「右側通行」

では、実際にどのような手順で名刺交換をすればよいでしょうか。まずは1対1で交換するシーンからご紹介します。

(1)文字に指がかからないように名刺を右手で持ち、左手は相手がその上に名刺を載せやすいように、名刺入れを水平に保持します。

(2)軽く前傾姿勢になり、「株式会社○○ 営業部の田中太郎と申します」というように、自分の会社名、肩書き、氏名(フルネーム)を明瞭に述べます。

(3)相手の名刺入れの上に載せるように、右手で差し出します。

・名刺交換をスムーズにする覚え方は右手に名刺、左手に名刺入れを持った「右側通行」
・名刺入れは名刺の「座布団」だと思って、その上にやり取りしましょう

(4)名刺入れの向きを準備します。

かつて日本の名刺は黒一色で真ん中に氏名が書かれている縦書き(短辺が上の縦型)のものが主流でした。それがメールアドレスや企業ホームページのURLなど、横書きでないと表現できないような項目が多く含まれるようになり、現在は横書き(長辺が上の横型)が主流になってきています。

まずは名刺を交換する直前に相手の名刺を観察しましょう。相手の名刺と自分の名刺の形や向きが違うと、名刺入れの向きがうまく合わず、慌てることもあります。例えば、自分の名刺は横型、相手が差し出した名刺が縦型だったら、相手の名刺の向きに合わせて、受け取る直前に名刺入れを90°回転させます。こうすれば「座布団」になる名刺入れから相手の名刺がはみ出すことなく、スマートに受け取ることができます。

(5)そのような双方の名刺の向きを確認しながら、相手の名刺を左手の親指で名刺入れと挟むように受け取ります。

(6)左手で受け取ったら右手を添え、両手に持ちかえて「頂戴いたします」と言葉を添えます。

(7)相手の組織名や名前の読み方を復唱して確認します。

相手の名乗りの言葉が聞こえにくかったり、名前の読み方が不確かであったりすれば、その場で確認しましょう。

「●●●●様でいらっしゃいますね」
「●●●●様とお読みしてよろしいでしょうか」

また名刺にひと工夫している人などに「素敵なお名刺ですね」などの一言を添えると、緊張した空気も和らぎます。

  • 両手で名刺を持ったまま敬礼

    両手で名刺を持ったまま敬礼

(8)両手で名刺を持ったまま、「どうぞよろしくお願いいたします」と分離礼で敬礼します。

(9)受け取った名刺は、すぐに名刺入れにしまわないようにします。

立っている間は名刺入れの上に持ち、テーブルがある応接室などの場合は、椅子に座ったタイミングでテーブルの上に置きます。名刺入れは「座布団」です。名刺をテーブルの上に直接置かず、名刺入れの上に置きましょう。

(10)名刺をしまうタイミングは、厳密に決まっているわけではありません。その場の雰囲気によって柔軟に判断します。

基本は「相手の名前を覚えたらしまう」ですが、現場ではテーブルに置いた名刺を名刺入れにしまう動作は、会議や商談がそろそろ終わるという合図になることが多くあります。名刺をしまうタイミングは、相手や周りの人に合わせれば間違いありません。

ただし、名刺をテーブルから落としてしまうのはとても失礼です。書類などを広げて落とす可能性があると判断した場合は、相手の名前を確実に覚えて名刺入れの中にしまいましょう。

複数人同士での名刺交換

1対1での名刺交換は、慣れればそこまで難しくはないでしょう。問題は複数人での名刺交換です。基本的な流れは1対1でのときと変わりませんが、いくつか注意点があります。

(1)あらかじめ人数分の名刺を名刺入れから出しておく

複数人で名刺交換をする場合、その度に名刺を取り出すのはスマートではありません。あらかじめ人数分の名刺を取り出して、名刺入れの間に挟んでおきます。名刺入れの形によっては間に挟めないでしょうから、そのような場合は、名刺入れの下に複数枚取り出しておきます。名刺交換をする度に、1枚ずつそこから名刺入れの上に置き直して差し出しましょう。

(2)名刺交換をする順番を意識する

相手が複数いる場合は上位者、役職が高い人から順に名刺を交換します。例えばお客様3人(部長・課長・担当者)がいらして、自社3人(部長・課長・担当者)と名刺交換をする場合は、次のような順番で行います。

  • 名刺交換をする順番

    名刺交換をする順番

1.はじめに、自社の部長が先方の部長と名刺交換をします。
2.続いて、自社の部長は先方の課長と名刺交換をし、自社の課長は先方の部長と交換します。
3.そして自社の部長が先方の担当者と、自社の課長は先方の課長と、自社の担当者は先方の部長と名刺交換をします。
4.両社とも部長は3名との名刺交換を終えたので、「遠路お越しくださりありがとうございます」「どうぞこちらへ」などと言葉を掛けながら、先方の部長を席に案内します。自社の課長は先方の担当者と、自社の担当者は先方の課長と交換します。
5.自社の課長は先方の課長を席に案内し、最後に担当者同士が名刺交換をして席に着きます。

(3)複数枚の名刺を受け取ったときの持ち方に配慮する

複数枚の名刺を受け取ったとき、名刺入れの上に重ねて置いていくのはNGです。役職の高い人から順に名刺交換をするので、次々に重ねてしまうと『目上の人の名刺』の上に『目下の人の名刺』を重ねることになって礼を失するからです。

複数人と名刺を交換する際には、受け取った名刺は名刺入れの間に挟んでいる自分の名刺の上に置くようにしましょう。間に挟めない形の名刺入れの場合は、名刺入れ下に持った自分の名刺と名刺入れの間に、相手の名刺を入れるようにします。

こうすることで、目上の人の名刺が一番上になり、その下に役職順に保持することができるので、相手にも失礼になりません。また次の項目に述べるテーブルへの置き方も容易になります。

(4)複数枚の名刺のテーブルへの置き方に気を配る

複数人と名刺交換をした際には、テーブル上に横並びに置きます。相手の名前を間違えて呼んでしまうミスを防ぐためにも、頂いた名刺は相手が座った順番に並べて置くようにします。もし並べる前にどの名刺が誰のものかわからなくなってしまった場合は、肩書きを見て予測しましょう。またテーブル上に置く際には役職の一番高い人の名刺を「座布団」である名刺入れの上に置き、他の名刺はその横に並べます。