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気がつけば、2014年になってそろそ約3週間。あのおとそ気分はどこへやら、仕事でストレスフルな日々にすっかり逆戻りだ。そんな中、海外では求人検索サイトが発表した「2014年に最もストレスがかかる仕事」に注目が集まっている。

ストレスに関わる11項目から算出

求人検索サイト「CareeaCast」がまとめた研究を紹介したのは、海外の様々なビジネスに関わる情報を発信している「BUSINESS NEWS DAILY」で、タイトルは「Most (and Least) Stressful Jobs for 2014」として報じられている。

仕事のストレスは、働き手へのいろいろな要求とその仕事に付随してくる様々な危機から、部分的に予測することが可能だという。そのため、「CareeaCast」では、ストレスランキングを「納期」「世間の目」「競争」「仕事環境」「生命の危険」などのストレスを喚起する11の要求項目を活用して算出。それぞれの要求項目が仕事に与えている影響の多寡とスコアの高低を連動させることで、最もストレスのかかる仕事を割り出した。

例えば、仕事において「競争」がそんなに必要とされていなければ、「競争」の項目に関するスコアは低くなり、その逆ならばスコアは高くなる。最終的に11の要求項目のトータルスコアから、「ストレスフルな職業」と「ストレスフルではない職業」のトップ10を導き出した。「BUSINESS NEWS DAILY」では、あわせてその職業の平均年収も紹介しているので、下記にまとめる。

ストレスフルな仕事トップ10

1.下級軍人(2万8,840ドル)

2.軍人司令官(19万6,300ドル)

3.消防士(4万5,250ドル)

4.航空会社のパイロット(11万4,200ドル)

5.イベントコーディネーター(4万5,810ドル)

6.広報のエグゼクティブ(5万4,170ドル)

7.一般企業のシニアエグゼクティブ(16万8,140ドル)

8.新聞記者(3万5,870ドル)

9.警察官(5万5,270ドル)

10.タクシー運転手(2万2,820ドル)

ストレスフルではない仕事トップ10

1.聴覚学者(6万9,729ドル)

2.ヘアスタイリスト(2万2,700ドル)

3.宝石商(3万5,350ドル)

4.大学教授(6万4,290ドル)

5.服の仕立屋(2万6,280ドル)

6.栄養士(5万5,240ドル)

7.医療記録技術者(Medical records technician)(3万4,160ドル)

8.司書(5万5,370ドル)

9.マルチメディアクリエイター(6万1,370ドル)

10.ボール盤技術者(3万5,580ドル)

最もストレスフルな仕事は軍人で、最もストレスフルではない仕事は聴覚学者という結果になった。注目すべきは、ストレスフルな仕事ランキング8位の新聞記者。肉体的にも精神的にもハードなイメージが付きまとう職業だが、平均年収は約3万6,000ドルにとどまる。日米間の違いがあるとはいえ、この数字は、昨年9月に国税庁が発表した2012年の給与所得者の平均給与(正規)の468万円を100万円ほど下回っている。

この結果を受けて、研究者たちは「新聞記者やイベントコーディネーターたちは、常にきつい仕事のデッドラインに終われ、かつ公共の目による(記事の誤りといった)詮索などにさらされるという意味から、最もストレスフルな仕事ではないか」と述べている。

ストレス軽減のを手掛かり見つける

今回の結果は機械的にスコア付けした上でのランキングであって、実際は聴覚学者やヘアスタイリストにも当然、仕事上のストレスはあるはずだ。今回「CareeaCast」によるランキングでも取り上げられた「競争」や「仕事環境」などの要素はもちろん、人間関係や過度の業務量、つきつめれば会社の食堂の味ひとつ取っても、人によってはストレスと感じる。全くのストレスフリーで仕事をすることは、不可能に等しいのではないだろうか。

それならば、そのストレスといかに付き合っていくかということが大事となってくる。人間関係で悩んでいるならば、苦手な人とちょっと心的距離を置いてみたり、過度の業務量で悩んでいるのならば、より効率的に仕事をこなせる方法を考えてみたり……。「仕事を辞めたい」「転職したい」と考える前に、まずはストレスを軽減するための糸口を探してみてはいかがだろうか。