堺雅人主演のTBS系日曜劇場『VIVANT』が、8日の第2シーズン最終回で映画化を正式発表した。公開日は12月4日。発表から公開まで、わずか26日という異例のスケジュールだ。過去に日本で公開された映画で、これほど短い期間で上映された例はあるのか。いくつかの作品と比較してみた。

  • 堺雅人 (C)TBS

    堺雅人 (C)TBS

ドラマ最終回のラストで映画化発表

8日に放送された『VIVANT』第24話の本編終了後、主演の堺が登場し、映画化を発表。完全新作となる映画『VIVANT』が、12月4日から全国公開されることが明らかになった。

第2シーズンの最終回から劇場公開まで1カ月足らずというスケジュールで、IMAXでの同時公開も決定。さらに、11月8日24時(9日0時)からは、一部劇場を除く全国の上映劇場で、公開初日以降のチケットを販売する。映画化を発表した直後から、約1カ月先の上映チケットを購入できるという試みだ。

では、過去の日本映画では、正式発表から公開までにどの程度の期間が設けられていたのか。

『ドクターX』は170日、『おっさんずラブ』は259日

『VIVANT』と同じテレビドラマの映画化作品を見ると、米倉涼子主演の『劇場版ドクターX』は、テレビ朝日が2024年6月19日に映画化を正式発表し、同年12月6日に公開された。その期間は170日、約5カ月半だった。

同じくテレ朝の田中圭主演『劇場版おっさんずラブ ~LOVE or DEAD~』は、2018年12月7日に映画化が発表され、翌2019年8月23日に公開。発表から公開までは259日、約8カ月半を要した。なお、『おっさんずラブ』が映画化を発表した段階では公開時期が「2019年夏」とされており、具体的な公開日が発表されたのは19年3月25日だった。

テレビドラマの映画化作品以外にも目を向けると、奈緒主演の映画『死ねばいいのに』は、2026年3月13日に映画化と7月3日の公開が発表された。こちらは112日、約3カ月半となる。

今回比較した新作実写映画の中では、いずれも発表から公開まで3カ月以上の期間があった。『VIVANT』の26日という数字は、それらを大きく下回っている。

『ゴジラ-1.0/C』は発表23日後だが…

一方、発表から公開までの期間が『VIVANT』より短かった作品もあった。2023年12月20日に上映決定が発表された『ゴジラ-1.0/C』は、翌2024年1月12日に公開。発表から上映開始まで、わずか23日だった。

ただし、これは2023年11月3日に公開済みだった映画『ゴジラ-1.0』のモノクロ映像版。山崎貴監督らが映像を再調整した作品であり、初めて公開される完全新作の映画とは条件が異なる。

また、2024年12月4日に発表され、2025年1月17日に公開された『機動戦士Gundam GQuuuuuuX -Beginning-』は44日。こちらは、テレビアニメシリーズの放送に先駆けて、一部話数を劇場上映用に再構成した作品だが、それでも『VIVANT』を上回る。

一般的な映画宣伝では、作品発表から公開までの数カ月間にわたって追加キャストや予告映像、主題歌などの情報を段階的に発表するケースが多い。これに対して『VIVANT』は、第2シーズンの最終回で映画化を発表し、その直後から劇場のチケット販売を始めることにより、テレビ放送で生まれた熱量が冷めないまま、映画鑑賞へとつなげることができるだろう。

上記の比較は、日本で公開された映画の全作品を網羅したものではなく、「史上最短」と断定することはできない。それでも、完全新作の実写映画として正式発表から26日で全国公開される『VIVANT』は、異例のスケジュールと言えそうだ。