阪神電気鉄道は、2027年春の運行開始を予定している急行用の新型車両3000系について、11月5日に報道関係者向け内覧会を実施した。運転士が操作する主幹制御器に同社初というワンハンドルタイプを採用したほか、「関西初」という車両機器なども導入している。

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    阪神電気鉄道の新型車両3000系。2027年春の導入を予定している

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新型車両3000系は6両編成。近畿車輛が製造を担当した。急行用車両として、阪神本線を中心に特急・快速急行・急行などの種別(普通を除く)で運用される。大阪方から3両目は座席指定サービス「らくやんシート」の対象車両。大阪梅田~山陽姫路間(阪神本線、神戸高速線、山陽電気鉄道本線)を走る直通特急・特急の一部列車でサービスを提供する。

新しい機器や技術として、運転士が操作する主幹制御器(マスコン)に、同社初というワンハンドルタイプを採用。速度計や空気圧力計といった計器頻・異常表示灯類についても、同社で初めてディスブレイタイプを導入したとのこと。

  • 新型車両3000系の主幹制御器(マスコン)にワンハンドルタイプを採用

    新型車両3000系の主幹制御器(マスコン)にワンハンドルタイプを採用

主電動機には、世界最高レベルの高効率化を実現する同期リラクタンスモーター「SynRM(シンアルエム)」を新たに導入。「関西初導入」とされている。回転子に永久磁石(レアアース)を使用しておらず、回転原理にリラクタンストルクを用いるという。車両扉には従来の空気式と異なる電気式戸閉装置を導入。挟み込みが発生した際、高精度で自動検知することにより減速するように制御でき、安全に戸挟みを解除できるようにしている。主要機器をモジュール化することで、調整時間の削減と故障率低下に寄与するとしている。

空調装置には、モーターの回転数を連続に制御するインバータ式空調装置を導入。従来の出カパターンはオンとオフの2段階だったが、新たな空調装置で細かい調整が可能となるため、車内の温度変動や消費電力の低減が期待されている。過去のデータをもとに扉開放による車内温度の変化を予測する予知制御機能も搭載。冷暖房の強さ調整も可能としている。

3000系に搭載する車内案内表示器と行先・種別表示器は、列車種別ごとの色分けを分かりやすくするため、背景色と文字色のコントラストを改善。緑色は青緑成分を強調し、水色や青色は青成分を強調するなど、色味の調整など行った。これらの対応により、カラーユニバーサルデザイン(CUD)認証を関西大手私鉄で初めて取得したとのこと。