10月21日、日本茶GI推進委員会が主催する「日本茶の未来をつくる発表会~日本茶を、世界へ。未来へ。~」が都内で開催。国内外における日本茶の価値向上を目指す「日本茶GI」の応援アンバサダーに女優の有村架純さんが就任した。本会には鹿児島お茶大使の哀川翔さん、ふじのくに観光大使・静岡市ふるさと納税応援大使の勝俣州和さんも有村さんの応援に駆けつけ、世界的な人気を誇る日本茶の魅力などをトークした。

  •  「日本茶GI」の応援アンバサダーに女優の有村架純さんが就任

    「日本茶GI」の応援アンバサダーに女優の有村架純さんが就任

日本茶ブランドの海外需要、“倍々”で急拡大する背景

「神戸ビーフ」や「夕張メロン」など産地と結びついた品質や社会的評価を持つ農林水産物・食品の名称を地域の知的財産として国が登録・保護する農林水産省の「地理的表示(GI)保護制度」。「日本茶」は今年7月、GI保護制度に基づき登録・承認され、日本国全体を生産地とする初の登録産品となった。

日本茶GI推進委員会は、日本茶GIの普及・利用を促進し、国内茶産地・生産者を支えながら、国内外における日本茶の価値向上と日本の茶業全体の振興に寄与することを目的として、今年8月27日に設立した。生産・流通・輸出・産地団体・茶関連企業など、茶業界の幅広い関係者で構成されている。

  •  鹿児島お茶大使の哀川翔さん、ふじのくに観光大使・静岡市ふるさと納税応援大使の勝俣州和さんも有村さんの応援に駆けつけた

    鹿児島お茶大使の哀川翔さん、ふじのくに観光大使・静岡市ふるさと納税応援大使の勝俣州和さんも有村さんの応援に駆けつけた

本会の主催を代表して日本茶GI推進委員会 委員長の鈴木貞美氏は「日本茶のGI登録は日本茶の価値を私たち自身が改めて見つめ直し、未来へ繋いでいくための大きな一歩です」と挨拶。

「日本茶GIの普及を通じ、業界の垣根を越えて日本茶全体の価値の向上に取り組むべく、8月27日に日本茶GI推進委員会は設立されました。国内ではリーフ茶の需要が低迷している一方、海外では抹茶をはじめ、日本茶への関心が高まり、新たな市場が拡大しています。同時に国内では担い手の減少や高齢化など、向き合わなければならない課題も多くあります。この場が日本茶の未来へ向けて新たな連携と行動の出発点になることを願っています」と語った。

  •  日本茶GI推進委員会 委員長の鈴木貞美氏

    日本茶GI推進委員会 委員長の鈴木貞美氏

その後、実施されたパネルディスカッションでは日本貿易振興機構(JETRO)農林水産食品部 次長の飯島隆氏が、海外での抹茶をはじめとする日本茶の旺盛な需要について解説した。

「日本茶の海外の輸出金額は近年順調に伸びており、とりわけ昨年は一昨年と比べまして前年比約2倍に、2026年1〜8月においても約1.8倍というかたちで倍々に伸びてきている状況です」

  •  日本茶の海外の輸出金額

    日本茶の海外の輸出金額

日本企業の海外進出を支援しているJETROでは、海外見本市での出店支援などを行なっており、飯島氏は海外の商談会でバイヤーと接している中でも日本茶の勢いを肌で感じているという。

その背景には大手カフェチェーンが10年ほど前から抹茶ラテの提供を開始し、徐々に人気が定着してきたこと、海外での健康志向の高まりなどでアルコールやコーヒーの代替となったこと。さらに輸出事業者の長年の努力が結実するかたちで、海外の複数の地域で日本茶の品質の高さが認知され、生活に急速に溶け込んだことなどが考えられるとした。

  •  近年、国外ではほうじ茶や玄米茶の人気も高まってきており、生産現場では売上げ拡大に伴って設備投資が増加

    近年、国外ではほうじ茶や玄米茶の人気も高まってきており、生産現場では売上げ拡大に伴って設備投資が増加

近年、国外ではほうじ茶や玄米茶の人気も高まってきており、生産現場では売上げ拡大に伴って設備投資が増加。茶園の植え替えなども進んでいるそうだ。日本茶とその産地が大きな転換期を迎えており、鈴木委員長によると、現在の日本茶GIの利用申請数は72件。商品数は大小さまざまなメーカーの500点以上に上るという。

「今現在の価格の高騰は決して良いことではなく、その反動として商品の裾野が減るといったことも考えられます。我々の基本は国内で幅広い人たちに手頃なお茶を楽しんでもらうこと。その機会を増やしながら、茶業に携わる方々の経営がしっかり成り立つような環境づくりを、業界を上げて取り組んでいきたいと思います」(鈴木氏)

  •  現在の日本茶GIの利用申請数は72件

    現在の日本茶GIの利用申請数は72件

「鹿児島お茶大使」哀川翔と「ふじのくに観光大使」勝俣州和も日本茶を応援

日本茶の魅力を幅広い世代へ届ける「日本茶GI応援アンバサダー」に就任した有村架純さんは、キービジュアルでも着用している華やかな着物姿で登場した。

「日本茶GI応援アンバサダーという大役をいただきました。日本茶ブーム、海外でも抹茶など日本のお茶のムーブメントが巻き起こっているなか、国産茶・日本のお茶をより大切にしていこうという取り組みに、私もお力になれるよう努めていきたいと思います」

  •  「日本茶GI応援アンバサダー」に就任した有村架純さんは、キービジュアルでも着用している華やかな着物姿で登場

    「日本茶GI応援アンバサダー」に就任した有村架純さんは、キービジュアルでも着用している華やかな着物姿で登場

会場には産地のお茶や日本茶の魅力を日頃から発信している「掛川茶PRアンバサダー」「かごしまCHAガール」「伊勢茶娘」の3人のアンバサダーも登壇。

かごしまCHAガールの森田茉莉花さんは、「鹿児島には「茶いっぺ」という、「まあ、お茶でも1杯飲んでゆっくりしてください」といった意味のおもてなしの温かい言葉があります。産地によって味も香りも様々なので、自分の推しのお茶を見つけるところから楽しんで、忙しい中でも日本茶でひと息つける時間を大切にしていただけたら嬉しいです」と、日本茶の楽しみ方を提案した。

  •  会場には産地のお茶や日本茶の魅力を日頃から発信している「掛川茶PRアンバサダー」「かごしまCHAガール」「伊勢茶娘」の3人のアンバサダーも登壇

    会場には産地のお茶や日本茶の魅力を日頃から発信している「掛川茶PRアンバサダー」「かごしまCHAガール」「伊勢茶娘」の3人のアンバサダーも登壇

また、有村さんのアンバサダー就任を祝し、10年以上にわたってかごしま茶の魅力を全国に伝える「鹿児島お茶大使」を務める哀川翔さんと、「ふじのくに観光大使」などを務める勝俣州和さんも会場に駆けつけた。

  •  有村さんのアンバサダー就任を祝し、10年以上にわたってかごしま茶の魅力を全国に伝える「鹿児島お茶大使」を務める哀川翔さんと、「ふじのくに観光大使」などを務める勝俣州和さんも会場に駆けつけた

    有村さんのアンバサダー就任を祝し、10年以上にわたってかごしま茶の魅力を全国に伝える「鹿児島お茶大使」を務める哀川翔さんと、「ふじのくに観光大使」などを務める勝俣州和さんも会場に駆けつけた

静岡県御殿場市出身の勝俣さんは、「2024年・2025年は鹿児島が生産量(国内緑茶生産高)1位ということで、おめでとうございます。ずーっと静岡が1位だったんですけど、2年間だけ鹿児島。2026年は静岡が1位です。鹿児島もよく頑張りましたね」とマウント。

「なに上から言ってるんだよ!(笑)。まあ静岡もそりゃお茶美味しいよ。でも、かごしま茶は深み・甘みがある」(哀川さん)「静岡のお茶は“さわやか”なんです」(勝俣さん)など、地元お茶トークをひとしきり繰り広げたところで、ひと息つくためのかごしま茶と掛川茶が2人に供された。

  •  あらためて茶のおいしさに驚く3人

    あらためて茶のおいしさに驚く3人

かごしま茶を飲んだ勝俣さんは「うわ、おいしい(笑)。濃いけど苦味がないんですね。これが甘みってことですか」とコメント。哀川さんも「飲み比べると、こんなに地域で違うんだね」と述べ、それぞれのお茶のおいしさや茶産地ごとの特徴を改めて感じたようだ。 一方、茶道を嗜んでいるという有村さんは「お茶だけでなくて茶器や掛け軸、お花といった空間の全てから日本の文化や情緒、四季を感じられることに魅了されています。その空間に飛び込むだけで、無心になれるところがとても好きで、行ける時に通わせてもらっています」と明かしていた。

  •  茶道を嗜んでいるという有村さん

    茶道を嗜んでいるという有村さん

続いて伊勢茶が提供されると、「さっぱりもしていて老若男女に好まれそうな、優しくて飲みやすいお茶ですね」と、その味わいを伝えた有村さん。

  •  茶葉のうま味の違いに

    茶葉のうま味の違いに

日本茶GI応援アンバサダーとして全国の生産者に次のような応援メッセージを送っていた。 「まずは安心・安全なお茶を日々、心を込めて届けてくださっていることに感謝したいです。私も生まれてからずっとお茶が身近にあったんですけれど、当たり前の存在だからこそ気づけないこともあるのかなと。改めて1杯1杯のお茶から生産者の皆さんに思い馳せたいですし、日本茶に込められた思いやりの心と一緒に海外へと伝えられたら嬉しいです」

  •  「日本茶に込められた思いやりの心と一緒に海外へと伝えられたら嬉しい」と語る有村さん

    「日本茶に込められた思いやりの心と一緒に海外へと伝えられたら嬉しい」と語る有村さん