『酒のツマミになる話』の「役所広司ゲーム」で爆笑をかっさらった(※)なえなのも、その日の収録ではほかの場面で思うようにトークへ入れず、本人は落ち込んでいたという。収録後には日置氏に「自分がしゃべりたいのに一個もしゃべれなかった。どうしたらいいですか?」と相談していた。
(※)…質問に対して必ず「役所広司」と答え、そのやり取りを笑ってはいけないゲーム。なえなのは「渋滞してる原因って?」と問いかけ、スタジオの出演者全員を笑わせた。
日置氏がアドバイスすると「今までそんなことを言われたことも、考えたこともなかったけど、次から考えます」と受け止めた、なえなの。『裏垢ウララカ』にも今後登場予定で、日置氏は収録の様子について「やっぱり素晴らしかったので、賢いなと思いましたね」と目を細める。
かつて自身の番組に出演してもらい、そこで経験を積んだタレントたちに、今度は自分が新しい番組で助けてもらう――日置氏は、村重やなえなのらが快く参加してくれることについて「ありがたいですね」と心強く感じているようだ。
だからこそ、それまで仕事をしたことのない人や、まだ世間に広く知られていない人と出会える場を作ることを続けていきたいと考えている。
フジテレビに入社した頃、先輩たちから繰り返し教えられたのが「“フジっ子”を作らなきゃダメだ」ということ。それを今、新たな場所で実践し、“ABEMAっ子”を作ろうとしている。
単にABEMAへ頻繁に出演するタレントという意味ではない。「“あの子なんで売れてるの?”、“ABEMAのあれに出てたらしいよ”という人を一人でも作りたい」といい、まだ知られていない人がABEMAで経験を積み、そこから世に出ていく流れを生み出すことを目指している。
「“刺激的”とはまた違う部分の面白さに」
過激さを競うのではなく、本音を話せる仕組みを作り、その場にいる人たちで笑いに変えていく――『裏垢ウララカ』について日置氏は、「いわゆる“刺激的”とはまた違う部分の面白さになっている」と説明する。
特に感じているのは、出演者たちが生き生きと楽しそうに話していること。「みんなで食事に行った時に、“あれさあ”って言いながら盛り上がる感じが僕はすごく好きなんです」といい、「刺激に疲れた人にちょうどいいぐらいの面白い番組になっていると思います」と、新たな本音トーク番組の見どころを語った。
●日置祐貴
1980年生まれ、千葉県出身。早稲田大学卒業後、04年にフジテレビジョン入社。以来バラエティ制作で『めちゃ×2イケてるッ!』『ピカルの定理』『バチバチエレキテる』などでディレクターを務め、『IPPONグランプリ』『ドラフトコント』『THE CONTE』『酒のツマミになる話』『呼び出し先生タナカ』『THE SECOND~漫才トーナメント~』などで演出を担当。26年1月末で同局を退社し、ABEMAで『30時間限界突破フェス「完徹」』『裏垢ウララカ』を手がけるほか、『隣のスクイチ』(中京テレビ)、『ゲリラ』(YouTube)などを制作・展開。10月30日にはプロデュースする『ゲリラ presentsお笑いライブ 混線ト融和』が東京・関交協ハーモニックホールで開催される。

