民放連は18日、「2026年日本民間放送連盟賞」の各部門の受賞作品・事績とグランプリ候補番組を発表した。テレビドラマ番組では、カンテレ『銀河の一票』が最優秀を受賞。テレビバラエティ番組は日本テレビ『秋元康×AI秋元康~AKB48新曲対決~』が最優秀に選ばれた。

  • 『銀河の一票』(C)カンテレ

    『銀河の一票』(C)カンテレ

同賞は、番組、CM、技術の質的向上と放送活動のさらなる発展を目的に1953年に創設。番組部門では、ラジオ4種目、テレビ4種目でそれぞれ最優秀1番組を選出し、この8番組がラジオ・テレビそれぞれのグランプリ候補となる。

グランプリと準グランプリは、視聴者・聴取者の期待に応えるとともに、放送文化の向上に寄与したと評価される番組を選考。11月10日に開催される「第74回民間放送全国大会」の式典で発表・表彰される。

テレビ報道番組の最優秀は、チューリップテレビ『崖縁 政治家かテレビか民主主義か』。政治報道をめぐる取材班自身の判断も検証しながら、政治家とメディア、民主主義のあり方を問う作品となっている。

テレビ教養番組では、福島中央テレビ『聖なる大地~被ばく牛と飼い主の15年~』が最優秀を受賞。福島第一原子力発電所の事故後、帰還困難区域で被ばくした牛の命を守り続けた畜産農家たちの15年を描いた。

テレビバラエティ番組の最優秀は、日本テレビ『秋元康×AI秋元康~AKB48新曲対決~』。秋元康と、その思考パターンを学習した「AI秋元康」が、AKB48の新曲制作で対決する実験的な番組で、作詞だけでなく、メロディや選抜メンバーの選定などでも人間とAIが競った。

テレビドラマ番組では、カンテレ『銀河の一票』が最優秀に。政権与党の幹事長である父の不正を追い、秘書の職も家も失った星野茉莉が、政治素人のスナックのママ・月岡あかりと出会い、都知事候補に擁立。知名度、組織力、資金のないチームが巨大与党の本命候補に挑む50日間を描いた作品だ。カンテレ制作ドラマの最優秀受賞は、『エルピス-希望、あるいは災い-』、『春になったら』、『アンメット ある脳外科医の日記』に続き4年連続。佐野亜裕美プロデューサーは、『エルピス』に続き2作品連続の受賞となった。

この4番組がテレビ部門のグランプリ候補となる。

ラジオは被爆80年、雅楽、ツキノワグマ、カセットテープ

ラジオ報道番組の最優秀は、中国放送の被爆80年特別番組『17歳。~私がヒロシマを伝えるとき~』。被爆者が初めて10万人を下回った2025年、被爆者の出演なしで記憶を継承するという試みに挑み、「平和教育のいま」をテーマに若い世代への継承について考えた。

ラジオ教養番組の最優秀は、北日本放送『雅にSession~世界と奏でる僕の雅楽~』。ジャズから雅楽に転向した異色の経歴を持つ雅楽演奏家・太田豊氏の音楽人生をたどりながら、雅楽の歴史をひも解き、音楽の本質に迫った。

ラジオエンターテインメント番組では、山梨放送『ツキノワグマ独白』が最優秀。甲府盆地北部の森に生息するツキノワグマが一人称で語る大胆な構成で、人間と熊の共生が難しくなった環境変化を見つめ、現役猟師の証言などから自然との付き合い方を問いかけた。

ラジオ生ワイド番組の最優秀は、青森放送『らじ丸にっち!~聴かせて!カセットテープの声~』。各家庭に眠るカセットテープに残された声を募集し、集まった音源を紹介。声や記憶から浮かび上がる人生や家族の物語を、生放送ならではの演出で届けた。

この4番組がラジオ部門のグランプリ候補に選ばれた。