TBS系日曜劇場『VIVANT』(毎週日曜21:00~)の世界を体験できる「VIVANT IMMERSIVE MISSION」が9月16日、東京・CREATIVE MUSEUM TOKYOで開幕した。
本イベントは、ドラマで実際に使用されたセットや衣装、小道具などを間近で楽しめる「リアルなスタジオツアー」と、来場者自身が物語の一員となって任務に挑む「ミッションアトラクション」を融合した体験型イベントだ。
15日に行われたメディア内覧会では、「VIVANT IMMERSIVE MISSION」実行委員会の木村友香さんと、日曜劇場『VIVANT』の監督を務め、今回のイベントの監修・台本・音声収録などにも携わった宮崎陽平監督が登壇。イベント誕生の経緯や見どころ、楽しみ方を語った。
「同じセットでも、違うストーリーを描けたら」――イベント誕生のきっかけ
イベントを企画・プロデュースした木村さんは、もともと美術系の仕事に携わっていた経験から、今回のアイデアを思いついたという。
美術作品は、同じものを見ても、人によって見え方や解釈が異なる。その経験から、「『VIVANT』のセットの中で、別班、公安、テントという3勢力が、同じセットなのに違うストーリーを描けたら面白いんじゃないか」と考えたことが、イベントの出発点になった。
そして、その異なる物語を来場者に体験してもらうための仕掛けとして考えたのが「音声」。
ドラマの美術チームやドラマチームと相談を重ねながら、「VIVANT」の世界を舞台にした新たな体験を作り上げていった。
宮崎監督も企画を聞いた当初、「すごいイベントをさせてもらえる」と感じたという。
『VIVANT』では、実際にモンゴルを訪れたり、劇中に登場する場所を巡ったりするファンもいる。そんな「自分も乃木の冒険を体験してみたい」「『VIVANT』の世界に行ってみたい」という思いを、ここでかなえられるのではないか――。
宮崎監督は、そこに今回のイベントの可能性を感じ、ドラマ側としても「何かできることはないか」と参加することになったと振り返った。
ドラマで実際に使われたセットが目の前に
今回の大きな魅力の一つが、ドラマで実際に使用されたセットを見られること。
会場には、第1シーズンで乃木が潜入した「テントの地下牢」や、先日放送された第18話に登場したアゼルバイジャンの「ブキニスト書店303号室」のペッパーの作戦室など、ドラマの美術チームが作り上げたさまざまな空間が登場する。
さらに、「乃木のゲル」「別班の作戦室」「警視庁公安部外事第4課」「テントの地下牢」など、作品を象徴する場所も展示。
ドラムもイベント紹介の中で、撮影に使われたセットだけでなく、衣装や小道具も多数展示されていると説明していた。つまり、まずは展示をじっくり見ながら、ドラマのシーンを思い出すだけでも楽しめる。
しかし、このイベントの本当の特徴は、そこからさらに一歩踏み込めることにある。
「別班」「公安」「テント」……自分の所属を選んでミッションへ
来場者は「別班」「公安」「テント」、そして「ドラムの仲間探し」の4コースから1つを選択。
会場内には「ミッションエリアA・B・C」の3つのエリアがあり、選んだコースに応じて異なるミッションに挑戦する。
たとえば別班コースでは、乃木、長野専務、桜井司令官、黒須からミッションが与えられ、乃木の特技である「お米の量を測る」ミッションや、別班の接触行動を認識するミッションなどが登場。
公安コースでは、野崎、佐野部長、東条が登場し、指示に合わせてしゃがんだり、右を向いたりするミッションのほか、仕掛けられた盗聴器を探すミッションにも挑戦する。
テントコースでは、ノゴーン・ベキ、アリ、シチが登場。アリの体験に基づいた「究極の選択」や、危険な爆弾解除の指令などが待ち受ける。
そして、子どもでも楽しめるように用意されたのが「ドラムの仲間探し」コース。宝探しや記憶力を試すミッションなど、比較的親しみやすい内容になっているという。
豪華キャストが“声”でミッションを指示
もう一つの大きな特徴が、『VIVANT』のキャラクターたちが声で直接語りかけてくること。
乃木憂助役の堺雅人、野崎守役の阿部寛、ノゴーン・ベキ役の役所広司、黒須駿役の松坂桃李、ノコル役の二宮和也、アリ役の山中崇、ドラム役の富栄ドラムら、作品に登場するキャラクターの声を担当するキャストが、このイベントのために音声を収録した。
宮崎監督によると、収録では単にドラマのセリフを録るだけではなく、キャラクターの状況や性格を制作陣と確認しながら、「このとき、この人はこう言わないのでは」といった細かな部分まで話し合いながら作り込んでいったという。
特に今回は映像ではなく「声」でキャラクターを表現するため、普段のドラマとは違ったアプローチも。宮崎監督は「怒るところはもっと怒りましょう」といったディレクションもあったと明かした。
木村さんも、キャラクターの声がすぐそばから聞こえてくるため、イヤホンでの体験を強く推奨。キャラクターに怒られたり、褒められたりしながらミッションを進めることで、「自分が『VIVANT』の世界に入った」感覚をより強く味わえる仕掛けになっている。
一度クリアして終わりじゃない? 行動によって結果が変化
さらに面白いのが、ミッションを「言われた通りにこなせばOK」というわけではないところ。
参加者の行動によっては減点されたり、逆にポイントがもらえたりするほか、選んだコースとは別のキャラクターが途中で割り込んでくるなど、予想外の展開も用意されている。
そのため、同じコースでも体験する人の行動によって結果が変わる。
ミッション終了後には「AIハイト」が参加者の適性を算出。適性率は5%刻みで細かく算出され、結果は画面で確認できるほか、スクリーンショットとして持ち帰ることもできる。
木村氏は「何度でもトライしていただけるとうれしい」と話していた。つまり、一度クリアしたら終わりではなく、別の行動を試してみることで違った展開を楽しめるのも、このイベントならではのポイントだ。
宮崎監督は、今回のイベントを「スター・ウォーズの世界を旅するような」「インディ・ジョーンズの冒険をするような」感覚に近いものとして捉えていると説明。
ドラマの主人公・乃木の冒険を中心に、それぞれのキャラクターの魅力に巻き込まれていくのが『VIVANT』という作品の面白さであり、それを実際に体験できる場所として今回のイベントを作ったという。
編集部が実際に体験してみた
ということで、自称『VIVANT』オタクの筆者も実際に体験してみた。
筆者は、阿部寛演じる野崎守の大ファンなので、迷わず「公安」コースを選択。味わい深い野崎さんの声で、命令されたり、怒られたり、褒められたり...
野崎さんからの命令で、会場にいる人の気をひくために「急にしゃがんでみろ」という無茶ぶり(?)にもしっかり従う。
これは、『VIVANT』オタクにとっては致死レベルの幸福感...。だって、野崎さんから「よく頑張ったな」と直接言ってもらえるなんて... これは、さすがにメロついてしまう...。
会場ではそれぞれが選んだコースに沿ってミッションが進んで行くので、同じセットの場にいるのに、人によって見ているものが違うというのが面白い点。
1つの場所をとってみても、各登場人物の視点から解釈ができるのでより『VIVANT』の世界を奥行き深く楽しめるようになるコンテンツだ。
意外と難しいミッションもあり、展示も見ごたえたっぷり。
最後の判定では適性度70%という結果に。悔しいのでもう一度行きたい...!
カフェにも『VIVANT』らしい仕掛けが
会場では、ミッション体験や展示に加えて、コラボカフェ「VIVANT EXTRA MISSION CAFE」も展開される。
別班、公安、テントの3勢力をイメージしたメニューのほか、劇中に登場した料理を再現したメニューも。
なかでも注目なのが、ドラマ第17話で野崎とドラムが牢屋に捕らわれていた際にドラムが食べていた「チャーハンと肉まんセット」。
さらに、『VIVANT』といえばおなじみの「お赤飯」や、第1シーズン冒頭の乃木が砂漠を歩くシーンをイメージしたメニューも用意されている。
ドラムが登場! 「超嬉しい 超嬉しい」
メディア内覧会には、作品でドラム役を演じる富栄ドラムもスペシャルゲストとして登場。
「やっとこの日は迎えられて超嬉しい 超嬉しい」とドラムらしいコメントで登場。
会場について「実際に撮影にも使われたセット」や衣装、小道具が展示されていることを紹介したうえで、「今日は取材するだけじゃもったいないよ」と、報道陣にも実際の体験を呼びかけた。
さらに「皆さんの『VIVANT』の登場人物になったつもりで、本気でミッションに挑戦して思いっきり楽しんでね」とメッセージ。
『VIVANT』の世界を“見る”だけではなく、“自分がその世界に入ったらどうなるのか”を楽しむ――。
「VIVANT IMMERSIVE MISSION」は、そんな『VIVANT』の新たな楽しみ方を提示するイベントとなっている。
(C)TBS















