事故で夫が行方不明となった咲子(蒼井優)と、同じ事故で妻を亡くした樹生(中島歩)の喪失から始まる“愛”と“秘密”の物語を紡ぐTBS系ドラマ『Tシャツが乾くまで』(毎週金曜22:00~)の最終話が、11日に放送された。

SNSでは、「“名前のない、名前がつけられない関係”っていうのもいいよね、納得する」「ボロボロ泣いたけど、毎週金曜楽しませてくれてありがとう」といった絶賛の声と、「急に後出しジャンケンみたいな終わり方みたいになった」「関係が結局、よく分からない」と賛否両論になっている。

  • 蒼井優

    蒼井優

咲子に嫌われないようにと気を遣う充(松山ケンイチ)と、充がまたいなくなってしまうことにおびえる咲子。そんな不安定な2人の日々に居心地の悪さを覚えた咲子は、ついに充に別れを切り出す。

そんな中、咲子は樹生に、その自分の素直な胸の内を語る。「なんでこれまで、家族とか夫婦って形にこだわってたんだっけ」──それは樹生という、何でも話せて、仲良くなって、でもいなくなっても特に困らない、女友達のような関係。充との夫婦、家族という関係は壊れてしまうともとに戻らない。それに違和感を覚えたのだった。

充の失踪とあずさ(夏帆)の喪失を経て、それぞれが抱えていた過去と秘密を打ち明け、咲子と充、そして樹生は以前とは全く違う関係性となっていた。だが充は、ガンとして離婚を許諾しない。

しかし、咲子の意志は固い。咲子の先述の想いを聞いた充は、ついに咲子がすでに書いてあった離婚届に自分の分を書くことを決める。

そして、充が家を出る当日。咲子と充は2人で洗濯をする。「今日は晴れているから庭に干そうか」。そして充は自分がこの家にいるのを、「Tシャツが乾くまで」と決めた。楽しそうな2人、それと裏腹にどこか涙目になってしまう2人。そして咲子と充は「行ってきます」「行ってらっしゃい」「行ってきます」と言葉を交わして玄関で別れた──。

それからそれぞれの日々が動き始める。そしてある日、玄関のチャイムが鳴る。玄関へ駆けていく咲子。「おかえりなさい」──その迎えた相手が誰だったのか。ドラマはそこで余韻を残して終わった。

この展開にX(Twitter)では、「意味がわからない」「なんだか雰囲気だけしか伝わってこない」「前回の別れようから、とってつけたようなラストにしか思えない」といった不満のコメントと、「めちゃくちゃボロボロ泣いた」「分かる。名前のない関係ってあるよね」「それが心地良いというのはすごく共感する」「毎週、いい脚本、お芝居、演出、そしてラストは感動をありがとう」といった満足の声で真っ二つに。

さらには、「私の考察では、実はあの離婚届は出されていない」「実はまだ咲子と充は夫婦で、関係の形が変わっただけなんじゃないか」と推測する視聴者もいた。

ドラマの最終話は賛否両論になることが非常に多い。だが筆者はあるプロデューサーからこんな言葉を聞いたことがある。「怖いのは賛否両論あることじゃない。むしろ、賛否両方もなく、何も反応されないことだ」と。そういった意味でも良作だったと感じる。

(C)TBS