コラム4:ハヤタ隊員とダイゴ隊員のフルネーム?
『ウルトラマン』のハヤタ隊員、そして『ウルトラマンティガ』のダイゴ隊員は、テレビシリーズ放送中はフルネームが設定されていなかった。ハヤタは初期シナリオの中で漢字表記(早田)があったものの、苗字のみで名前は長らく考案されることがなかった。
「ハヤタ・シン」というフルネームは、『ウルトラマン』生誕30周年を記念した映画3本立て「ウルトラマン ワンダフルワールド」(1996年)の一本『甦れ!ウルトラマン』のために用意されたものであった。この短編作品は『ウルトラマン』の中からいくつかの場面を抜粋、再構成し、科学特捜隊のメインキャスト、すなわち小林昭二、黒部進、二瓶正也、毒蝮三太夫、桜井浩子がセリフを新規に吹き込んで「40番目のエピソード」を作ろうという、奇抜なアイデアが盛り込まれた。
この作品中でハヤタ・シン、ムラマツ・トシオ、イデ・ミツヒロ、アラシ・ダイスケと、30年間フルネームのなかったキャラクターに初めて名前が付けられた。ハヤタ・シンの「シン」は演じる黒部進の「進」の音読みで発想されたものだと推測される。これはあくまでも『甦れ!ウルトラマン』の作中のみで呼ばれたネーミングのはずだったのだが、やがてハヤタ隊員の公式設定として商品化の際やイベントなどでも呼ばれるようになっていった。
ダイゴ隊員については『ウルトラマンティガ』放送中、他のGUTS隊員にはみなフルネーム設定が存在していたにも関わらず、ダイゴだけは苗字なのか名前なのかもわからないままだった。状況が変わったのは2000年公開の映画『ウルトラマンティガ THE FINAL ODYSSEY』の時期。テレビシリーズ『ウルトラマンティガ』の「後日談」として作られた本作で初めて「マドカ・ダイゴ」というフルネームが設定された。マドカは「円谷プロ」の「円」が由来となっており、ウルトラマンシリーズの新時代を築き上げ、発展に貢献した『ウルトラマンティガ』を円谷プロがいかに大切にしているかが、こういったところからもうかがえるというものだ。











