人口約10,000人の新潟県田上町に、過去4年間で延べ136,000人が訪れたイベントがある。2025年度だけでも延べ42,000人が来場したという同イベントの正体が、町に広がる竹林を舞台にした「国際田上竹祭 TAGAMI Bam Boo Boo(たがみバンブーブー)」。2026年も9月12日から10月12日まで開催される。

夜の竹林を彩るアートから高さ6mの竹ブランコ、約300人が参加する光のパレードまで、人口約10,000人の町に多くの人を呼び込む竹のアート体験をのぞいてみよう。

  • 人口約1万人の町に累計13万人超が来場…夜の竹林に現れる「別世界」とは?

    夜の竹林を幻想的に彩る「たがみバンブーブー」。町の竹を生かしたアート空間が広がる

人口約1万人の町に累計13.6万人が訪問、いったい何がある?

田上町は新潟市の南東に位置し、竹林が広がる町。「たがみバンブーブー」は、放置竹林という地域課題を逆手に取り、竹をアートとして再価値化する取り組みとして2022年に始まった。

特徴は、完成した作品を見るだけのイベントではないこと。ボランティア組織「たけのこ団」や教育機関、地域住民らが竹林の整備や伐採、アート制作、設置まで一緒に取り組んできた。

その結果、開始からの過去4年間で延べ136,000人、2025年度には延べ42,000人が訪れる一大イベントへと成長している。

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    地域住民らが竹林整備からアート制作まで参加。放置竹林を地域の資源へと変えている

夜の竹林が別世界に! サッカー場1面ほどが竹アート空間へ

メイン会場となる竹林「たがみバンブーブー竹林」では、サッカー場1面ほどの広さに竹アートが展開される。2026年は、光の演出家の髙橋匡太氏、空間デザイナーの小出真吾氏、ロープ遊具アーティストのはんす氏らのアーティストが参加予定。

日が落ちると、竹林に設置された作品が光に照らされ、昼間とは異なる幻想的な空間が現れる。竹の造形と光が作り出す景色を歩きながら楽しめるのが、このイベント最大の見どころの一つだ。

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    たがみバンブーブー竹林作品の一例

豪農の離れ座敷や枯山水庭園とアートが融合する「椿寿荘(ちんじゅそう)」での特別営業や、昔は竹林だったJR羽生田駅前の原っぱでのアート展示、湯田上温泉での作品展示など、町全体が竹あかりのアート空間へと変貌する様を堪能できる。

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    駅前からイベントの雰囲気が味わえる

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    椿寿荘も美しくライトアップされる

高さ6m! 竹でできた巨大ブランコも

竹のアートはメイン会場だけにとどまらない。町内各所にも竹を使った作品や体験スポットが登場する。中でも目を引くのが、「道の駅たがみ」に設置される高さ6mの巨大な竹製ブランコ。

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    「道の駅たがみ」には高さ6mの巨大な竹製ブランコが登場

竹という身近な素材を巨大な遊具へ変えることで、眺めるだけではない体験型のアートになっている。会場を一カ所だけ訪れるのではなく、町を巡りながらさまざまな竹アートを探していくのも「たがみバンブーブー」の楽しみ方となりそうだ。

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    道の駅たがみ自身も幻想的な雰囲気に

約300人が夜の町を歩く「光のパレード」

2026年は新たな企画として「光のパレード」を開催。9月12日のオープニングイベントでは、約300人の参加者が「道の駅たがみ」からメイン会場の竹林まで、約1.2kmを光と音楽に合わせて歩く。参加者自身が光をまといながら町を進み、ゴールとなる幻想的な竹林を目指すという趣向だ。

完成したアートを鑑賞するだけでなく、来場者も光景の一部になる。町そのものを舞台にした体験型イベントとして楽しめそうだ。

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    約300人が光と音楽に合わせて約1.2kmを歩く「光のパレード」を2026年に初開催

中学生が「アート会場」を丸ごとプロデュース?

さらに2026年は、田上中学校の3年生が総合プロデュースする新会場「TBBBたがみバンブーブーミュージアム」も登場する。中学生たちが食のプロと考案したオリジナルフードの販売をはじめ、体験型アートやスタンプラリーなどを展開する予定だ。

プロのアーティストだけでなく、地元の中学生もイベントを「作る側」として参加するのが面白いところ。竹を鑑賞するイベントから、地域の人々がアイデアを持ち寄って町全体を作り変えるイベントへ。その広がりも「たがみバンブーブー」の特徴となっている。

町を歩くと「ひかりの実」が出現

町を歩きながら探したいアートもある。2026年は、地域住民が果実袋に思い思いの「笑顔」を描いて制作する「ひかりの実」を町内に展示。袋の中にLEDライトを入れることで、夜になると笑顔が光となって浮かび上がる。

巨大な竹林アートや6mのブランコとは対照的に、一つひとつを地域住民が作る小さな作品だ。メイン会場だけで完結せず、竹林から町へとアートが広がっていくことで、田上町を歩くこと自体がイベント体験の一部になる。

  • 人口約1万人の町に累計13万人超が来場…夜の竹林に現れる「別世界」とは?

    たがみバンブーブー竹林作品の一例

まとめ

人口約1万人の町に、過去4年間で延べ136,000人が訪れた「たがみバンブーブー」。サッカー場1面ほどの竹林に広がるアート、高さ6mの竹ブランコ、約300人が参加する光のパレード、中学生が作る会場、町を照らす「ひかりの実」と、楽しみ方は一つではない。

放置竹林という地域課題から始まった取り組みが、町を歩いて体験するアートイベントへどう変わったのか。秋の夜、新潟県田上町に現れる「竹の別世界」を訪れてみてはいかがだろうか。