星野リゾートが展開する「星のや京都」(京都府京都市)は11月15日から、2泊3日の滞在プログラム「紅葉の私邸でたゆたう時空」を提供する。
同施設が位置する嵐山は、かつて平安貴族が別邸を構え、四季の美しさを歌に詠んだ場所。特に秋の美しさは、清少納言が『枕草子』で「野は嵯峨野、さらなり(野は嵯峨野が最高である)」と記したように、古来より人々を魅了してきた。現代も嵐山は紅葉の名所として知られる。本プログラムは、平安貴族が愛した奥嵐山で紅葉を独占し、秋の真髄を味わい尽くす2泊3日の滞在。「紅葉の私邸でたゆたう時空」というテーマのもと、景色を眺めるだけでなく、静寂の中で香りや美食を通して千年前から変わらぬ秋の真髄を味わい尽くしてほしいという思いから開発された。
期間は2026年11月15日~12月10日。料金は1名195,000円、2名258,000円(税・サービス料込、宿泊料別)。1日1組(1~2名)限定で、公式サイトにて10日前まで予約を受け付ける。
平安へ誘われる「古今の糸口の講(こう)」
本プログラムでは、喧騒を離れて川を上る送迎船から鮮やかな紅葉を楽しみ、通常より早い時間にチェックインを行う。到着後は小倉百人一首の字札を片手に、嵯峨嵐山文華館の副館長である竹本理子氏から百人一首にまつわる特別な話を聴く。その札を表現したオリジナルの和菓子を味わいながら、嵐山の歴史や平安貴族の暮らしに触れることができる。この場所の歴史を楽しく識ることで、その後の滞在を何倍も深く楽しむための旅の準備を整える。
平安貴族の文化に触れる「悠久の香遊(こうゆう)」
京都の老舗「山田松香木店」の指南のもと、平安貴族の嗜みであった練香を作る体験。源氏物語にも登場する伝統的な香文化を学びながら、秋を象徴する香りである「菊花(きっか)」を調合する。自ら調合した雅な香りに包まれる空間のなかで、千年前の歴史や情景への理解をさらに深めることができる。
紅葉を模した特別料理「紅葉の夕餉」
夕食は客室にて、もみじ鍋と秋の味覚を味わう。鹿肉は平安初期まで貴族のごちそうとして親しまれていたが、のちに仏教思想の影響で獣肉食が公に忌避されるようになった。もみじ鍋は、鹿肉を「もみじ」と植物になぞらえて呼んだ歴史的名残を現代に再現した一品。新鮮な鹿肉やきのこを鹿出汁で味わう鍋に加え、松茸や渡り蟹といった秋の味覚を盛り込んだ先附や紅葉鯛の向附を用意する。
3つの異なる特等席から紅葉を愛でる
2日目の早朝は、星のや京都の施設から大堰川にせり出すように作られた「空中茶室」にて、対岸の小倉山の紅葉を眺めながら朝粥を味わう。
食事後は、小倉山にある展望台まで散策する「嵐峡の野遊山」。山頂から、朝日に照らされ彩り豊かに輝く奥嵐山と星のや京都を鑑賞した後は、屋形舟「翡翠」でゆっくりと宿へ戻る。館内の特等席から眺める小倉山や、小倉山から見下ろす奥嵐山の全景、舟の上から眺める水面に映る紅葉という、3つの異なる視点から紅葉を愛でる。
秋の彩りを味わう「かさねのサンドイッチ」
昼食は、平安時代の配色美学である襲(かさね)の色目から着想を得た、彩り豊かなサンドイッチ。秋の色目のひとつである「黄紅葉」をみぶな(京都の伝統野菜のひとつ)の出汁巻きで、「落栗色(おちぐりいろ)」を鶏肝と栗で表し、見た目からも季節の微差を楽しめる。館内の好きな場所に持ち運び、紅葉を一番楽しめる自分だけの特等席で味わう。
日本の伝統と革新を感じる夕食とBAR
夕暮れ時に、樹齢400年のオオモミジが佇む「奥の庭」でアペリティフを楽しんだ後、日本古来の技法と現代の感性が融合した革新的な会席料理「真味自在」を堪能する。各地の食材が集まり、食文化の発信地として発展した京都の伝統を大切にしながらも、自由な発想で仕立てた日本料理。
夕食後には、ジャパニーズウイスキーと香木や香原料の組み合わせを提供する「薫香bar」を体験する。「香りのお酒」と称されるウイスキーの芳醇な香りと香木や香原料の香りを重ね合わせ、味わいの変化や調和を楽しむ。
樹齢400年のオオモミジと過ごす名残の朝
最終日の朝は、貸し切りの奥の庭にて「水辺の深呼吸」を行う。オオモミジの下で新鮮な朝の空気を取り込みながら、秋の木漏れ日を感じる。朝食は、客室にて色づく紅葉を目の前に味わう「嵐峡の秋彩鍋」。チェックアウト前には、再び奥の庭にて本プログラム限定の菓子「時渡りの三菓」を楽しみ、滞在を振り返る。チェックアウトでは、屋形舟「翡翠」でゆっくりと下り、最後の最後まで奥嵐山の紅葉を味わい尽くす。









