第63回ギャラクシー賞(主催:放送批評懇談会)の贈賞式が1日、都内ホテルで行われ、特別賞を受賞したNHK連続テレビ小説『ばけばけ』のチーフプロデューサー・橋爪邦臣氏、演出の村橋直樹氏、脚本のふじきみつ彦氏、そして主人公・トキ役の高石あかりが登壇。作品を支えたキャスト、スタッフ、ロケ地、そして視聴者への感謝を語った。
橋爪CP「朝ドラだからこうしなきゃに囚われず作った」
チーフプロデューサーの橋爪氏は「今日は本当に素晴らしい賞をいただき、ありがとうございます」と感謝。高石をはじめとするキャスト、脚本、音楽、写真、主題歌、スタッフの力が合わさった作品だったと振り返った。
さらに、ロケ地となった島根県松江市の地元の人々や関係者の協力にも触れ、「そういった方々の本当に素晴らしい協力があったからこそできたドラマだった」とコメント。
作品作りについては、「朝ドラだからこうしなきゃいけないみたいなことに囚われず作った作品だったからこそ、特別って名前がつく賞をいただけたのかなと思っています」と語り、「半年間見ていただいた全国の視聴者の皆様、世界の視聴者の皆様のおかげで支えられたドラマだった」と感謝を述べた。
演出・村橋氏「朝ドラらしくなくて良いという言葉も」
怪談という陰影豊かな世界を朝のドラマに落とし込む上で苦労した点を聞かれた演出の村橋氏は、プロジェクト当初からの“武器”として、ふじき氏の軽妙なせりふと、高石の伸びやかな芝居を挙げた。
その上で、「朝ドラだとか時代劇だとか、そういったものの中で枷が勝手に作られていく」としながらも、「そこから気にせずに書いてください、気にせずにお芝居してくださいという場を作ることが最大の演出だと思っていました」と回想。「朝ドラらしくないでお叱りもいただきましたし、朝ドラらしくなくて良いという言葉もいろいろいただきました」と反響を明かし、「それが最大の演出だったと思います」と語った。
ふじき氏「この世は恨めしいけど素晴らしい」
脚本のふじき氏は、物語に込めた思いについて、「この世は恨めしいけど素晴らしい」という言葉を脚本執筆前に考え、スタッフと共有していたことを明かした。
明治という転換期を舞台にした同作について、「生きてるって、明治に限らずなかなか恨めしいことが多いですけれども、でもやっぱり素晴らしいだよっていうことを、なるべく何でもない他愛もないことを描きながら、そこに笑いを込めながら書いていきたいなと思っていました」といい、何げない日常の中にある希望を意識して、脚本を書き進めたという。
高石あかり、トキとヘブンの名場面回顧
主人公・トキを演じた高石は、思い出に残っているシーンとして、年末の最後の回を挙げた。トキとヘブンの心がようやく結びつく回で、「“好きだよ”という告白ではなく、散歩に行くヘブンに対して、“ご一緒してもいいですか?”というその一言で、2人が結びついたんだなと思わせるような、ふじきさんの脚本でした」と振り返った。
また、その後に2人が手をつないで宍道湖を歩くシーンについては、もともと脚本にはなく、村橋氏が追加した場面だったことを紹介。「皆さんの力が加わって、この『ばけばけ』という作品はできているんだなと思いました。放送を見て私も感動したので、そのシーンがすごく大好きです」と、作品への思いを語った。




