第63回ギャラクシー賞(主催:放送批評懇談会)の贈賞式が1日、都内ホテルで行われ、志賀信夫賞をテレビマンユニオンの重延浩会長が受賞した。TBSを経て、1970年にテレビマンユニオンの創立に参加し、『アメリカ横断ウルトラクイズ』(日本テレビ)や『世界ふしぎ発見!』(TBS)などを手がけてきた重延氏は、放送と世界への思いを語った。
『ウルトラクイズ』は視聴率30~40%の番組に
重延氏は、『アメリカ横断ウルトラクイズ』のプロデュースや、NHK『ベルリン美術館』の演出などを手がけ、1986年に同社社長に就任。TBS系『世界ふしぎ発見!』を企画・プロデュースし、2005年には芸術選奨文部科学大臣賞も受賞している。
壇上でトロフィーを受け取った重延氏は「私が放送というものに関わる間、やはり日本にだけとどまる放送ではないという思いに包まれておりまして」と、自身のテレビ人生を振り返る。
『アメリカ横断ウルトラクイズ』については、「毎年、ニューヨークまで多くの挑戦者を連れて、次々と問題を出して、自由の女神に会いに行く。そういう思いで番組を作る」と説明。「テレビジョンというのは多くの人に喜んでもらえる、そういう世界だなとずっと思っておりました」と語った。
また、同番組について「視聴率も、時には30%から40%ぐらい行くような番組になった」と回想。テレビというメディアが持つ広がりを実感した作品だったことをにじませた。
『世界ふしぎ発見!』制作の原点
『ウルトラクイズ』が終わった後、重延氏の心に残ったのは「世界」というテーマだったという。
「世界にはとても美しい場所がある、美しい人々がいる。そういうものを紹介する番組を作ってみたいという考えになりまして、『世界ふしぎ発見!』という番組を制作させていただきました」と、『世界ふしぎ発見!』誕生の背景を紹介。
40年続く長寿番組を作ることができたのも放送の力だったと述懐し、「放送の世界というのは、私たちがいつも世界を見つめる、あるいは世界の人間を見つめる、そして一体世界とは何だろうということを考える場所であったなと思います」と語った。
「世界が平和になるようなものを作りたい」
一方で、現在の世界情勢に触れ、「世の中はすっかり変わってしまいました。世界はそんなに平和ではない時代になっている」と言及。「イランも中東もまだ戦争状態に進んでいるというような悲しい事態でございます。私たちは放送で、世界が平和になるような番組をこれからも制作していきたいと心から思っております」と力を込めた。
最後に重延氏は「まだ心の中にはやり残していることがある」と今後への意欲も口にし、「皆さんとともに世界を一緒に歩いて、これからの未来をより美しい地球にしたいということで、ご協力いただければと思います」と呼びかけた。

