「ちゃんと見ててくれる人がいるんだな」――第34回橋田賞を受賞した小芝風花が、10日に都内ホテルで行われる授賞式に出席し、作品に丁寧に向き合うことの意味を語った。『あきない世傳 金と銀』シリーズでは、視聴者の温かい声を受けて続編が生まれ、3年にわたって同じチームと撮影。大河ドラマ『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』では葛藤を抱えながら役と向き合い、俳優としての手応えを得た。

  • 小芝風花

    小芝風花

小芝は、時代劇『あきない世傳 金と銀』シリーズや大河ドラマ『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』などでの演技が評価され、同賞を受賞。授賞式では、「役ごとに異なる魅力を鮮やかに表現し、若手実力派としての存在感を一層際立たせました」と功績が紹介された。

登壇した小芝は『あきない世傳 金と銀』の現場について、シリーズを通してスタッフもほとんど変わらず同じメンバーで撮影してきたといい、「本当に現場の士気が高く、もともと続編が決まっていたというよりは、見ていただいた方からもすごく温かいお声が多くて、続編を作ることになって、なんとシリーズ3まで来ました」と説明。「本当に丁寧に愛情を持って作品に臨んだら、ちゃんと見ててくれる人がいるんだなっていうのをすごく実感しました」と、作品が育っていった喜びをかみしめた。

また、大河ドラマ『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』については、「自分の中ですごく課題というか、乗り越えなければいけない試練がたくさんありました」と告白。それでも、台本を読むと「自分が頂いた役に感情移入しすぎて、何度同じページをめくっても涙があふれるくらい、本当に脚本が素晴らしく」と感じたという。

その役をどう届けるか葛藤もあったというが、「時間をかけながらも、伝わったものはしっかり届くんだなと、この作品たちを通してすごく学びました」と手応えを明かす。

最後に、「これからもこの賞に恥じないように、ドラマ、舞台、映画にたくさん携わっていきたいなと思います」と今後への意欲を語った。

「第34回橋田賞」受賞作品・受賞者

■橋田賞
・連続テレビ小説『あんぱん』(NHK)
・『わが家は楽し』(TBS)
・『ザ・ノンフィクション』(フジテレビ)
・『八月の声を運ぶ男』(NHK)
・小日向文世(俳優)
・佐藤浩市(俳優)
・小芝風花(俳優)
・今田美桜(俳優)
・竹内涼真(俳優)

■野村昭子賞
・岩崎加根子(俳優)

■橋田賞新人脚本賞
<一時間ドラマ部門・佳作>
・『コクーン』高橋由佳
・『愛或るほうへ』佐野あすか

<短編部門・入選作>
・『へりとわらし』朝比奈千鶴