代表曲「忘れじの言の葉」(スクウェア・エニックス『グリムノーツ』主題歌)で知られ、海外では「日本のゲーム音楽カルチャーの後継者」と呼ばれる注目アーティスト「未来古代楽団」が、2026年5月7日(木)、東京・台場のZepp DiverCity(TOKYO)にて、6thライブとなる「未来古代楽団 祝祭あるいは断章6『巨いなる神のオブリビオ』」を開催した。
未来古代楽団は、「千年後の古代音楽」をコンセプトに掲げる、作家・作曲家の砂守岳央を中心とした音楽ユニット。ストリングスを活かした民族調の楽曲、多重コーラスを中心としたサウンド、そして砂守の紡ぎ出すストーリーが描く、懐かしさの中にも未来を想起させる世界観によって、世代を超えた幅広い支持を獲得しており、楽曲提供、ゲーム音楽、舞台・映像の劇伴などでそのオリジナリティが高く評価されている。
2023年に本格的なアーティスト活動を開始して以来、ライブを重ねるごとに会場のキャパシティを拡大してきた未来古代楽団だが、今回の会場はZepp DiverCity(TOKYO)。まさに過去最大級の会場で、未来古代楽団の音楽がどのように響き渡るのか。秘密結社における共犯関係のように観客と一体になって築き上げられてきた世界観がどのように変化するのか……。観客はこれまでにない広い空間に、期待を高めつつ、開幕の時を静かに待ち続ける。
未来古代楽団のライブは、楽曲の魅力はもちろんだが、その合間に語られるストーリーとの相乗効果が観客の心を揺さぶる。今回のライブは「断章6」となっているが、これまで「1」→「3」→「7」→「4」→「6」と、あえて順序を崩して展開。すべてが同じ世界感を共有しながらも、それぞれが独立したストーリーとなっており、初遭遇の観客はもちろん、すべてを観測したものも、常に新鮮な体験を味わうことができる。これこそが、まさに稀代のストーリーテラーたる砂守の真骨頂と言えるかもしれない。
これまでも、人形を通した砂守の語り、独自言語とも言える“未来古代語”が醸し出す世界観、ゲストアーティストによる曲前のナレーションなど、様々な趣向を凝らした語り口が音楽と融合し、未来古代楽団たるライブ空間を演出してきた。そして今回の舞台は、歴史に関わる重大な審判の場。観客は法廷の傍聴者であり、陪審員として、ライブに参加することとなる。
『巨いなる神のオブリビオ』は、巨神と心を通わせた少女の物語。開演を告げるイントロ映像に続き、未来古代楽団の代表曲とも言える「忘れじの言の葉(シンフォニックver.)」が、ゲストボーカルであるVTuberの戌亥とこの歌声によってオープニングを飾る。
なお、今回のライブにおける未来古代楽団は、主宰の砂守を筆頭に、松岡美弥子(ピアノ)、吉田和人(ギター)、吉田篤貴(ヴァイオリン)、豊田耕三(アイリッシュフルート/ティンホイッスル)、米光椋(コントラバス)、田中教順(パーカッション)といった7人で構成された。
そして、紗幕越しのLEDスクリーンに映し出される、語り部たる人形に導かれ、砂守が演じる“マナス博士”と、ゲストナレーターの松田悟志による“サマル少尉”による掛け合いでストーリーが展開。それぞれが法廷における証人として、壮大かつ緻密な物語が紡ぎ出されていく。
楽団による「エデンの揺り籃」の演奏に続いて、前回のライブにて“謎のボーカル”として強烈なインパクトを与えたブーケが「もろびと」を披露。そして、マナスとサマスの掛け合い、そして楽団が爪弾くBGMによって、臨場感豊かに事件の概要が語られると、ブーケの「火火火」、そして「約束にプリムラ」へと繋がり、楽団による「吸って、吐く」で締めくくられる。
前々回のライブより、ストーリーの展開を観客に投げつけるインタラクティブな演出を採用している未来古代楽団だが、これまでは最後の判断、物語の結末を、観客が振りかざす色を変えられる輝く棒(ペンライト)の光に委ねてきた。しかし今回は、ライブ序盤から選択の時間が訪れ、ペンライトだけでなくスマートフォンの画面で、陪審員たる観客は、赤あるいは青の選択を迫られる。
最初の投票結果に導かれるように、初参戦となるゲストボーカル・新居昭乃がステージに。「ごみのうた」、「モルフェの遺言」の2曲を、新居ならではの透明感の高い歌声で会場に響き渡らせる。そして、再び紡ぎ出されるストーリーでは、松田による「陪審員よ、裁きの光を掲げよ」の言葉とともに、再び観客による投票を実施。その流れから、さまようものたちの歌として、楽団による「アムリタと沙漠」、そして前回に続いての登場となる霜月はるかの「マヨイガ」が、強烈な個性とともに会場を満たしていく。
マナスとサマスによる激しく、そして熱い掛け合いが続く中、霜月はるかの「踊踊踊レ」、戌亥とこの「始祖鳥」が立て続けに歌い上げられ、ストーリーもライブも佳境を迎える。ストーリーはまさに「最後の審判」。陪審員たる観客による裁きの光が会場を照らされた後、安次嶺希和子がステージに姿を現し、「モノリスの竜」、「光あれ」を熱唱する。そして審判の結果を総括するように、再び「忘れじの言の葉」が安次嶺希和子のボーカルによって会場を染め上げ、長い審判の幕を閉じた。
カーテンコールでは、未来古代楽団のメンバーおよびゲスト陣など、ステージを彩った出演者をあらためて紹介。鳴り止まぬ拍手の中、LEDスクリーンに映し出された人形が、団長に代わって客席に向かって感謝の言葉を述べ、そして“特報”として「やなぎなぎ」とのコラボ楽曲の制作を発表。さらに、「祝祭あるいは断章8 『氷る世界と燐の君』」と銘打たれた7thライブを、2026年11月2日、東京国際フォーラム ホールCにて開催することが明らかとなった。ゲストボーカルは、コラボ楽曲の制作が決定したやなぎなぎが初出演となるほか、安次嶺希和子とブーケの参加も決定しており、さらなるゲストボーカルの参加も予定されているという。なお、チケットの最速先行(抽選)受付は2026年5月9日(土)12時からの予定となっている。詳細は未来古代楽団のライブページへ。
また、「未来古代楽団 祝祭あるいは断章6『巨いなる神のオブリビオ』」の模様は「ZAIKO」でのオンライン配信も実施されたが、当日参加できなかった人も配信チケットを購入することで、5月17日(日)23:59までアーカイブ視聴が可能となっている。ライブに参加できなかった人はもちろん、ライブに参加した人もあらためて未来古代楽団が描き出す世界、「未来と古代の交わる場所」をオンラインで楽しんでほしい。
「未来古代楽団 祝祭あるいは断章6『巨いなる神のオブリビオ』」セットリスト
M01. 忘れじの言の葉(シンフォニック ver.) / 戌亥とこ
M02. エデンの揺り籃 / インスト
M03. もろびと / ブーケ
M04. 火火火 / ブーケ
M05. 約束のプリムラ / ブーケ
M06. 吸って、吐く / インスト
M07. ごみのうた / 新居昭乃
M08. モルフォの遺言 / 新居昭乃
M09. アムリタと沙漠 / インスト
M10. マヨヒガ / 霜月はるか
M11. 踊踊踊レ / 霜月はるか
M12. 始祖鳥 / 戌亥とこ
M13. モノリスの竜 / 安次嶺希和子
M14. 光あれ / 安次嶺希和子
M15. 忘れじの言の葉 / 安次嶺希和子









